ジュニが部屋に篭ってから丸1日、ジュニは自分の部屋から出てこなかった。
僕が心配して見に行くと、ジュニはとても元気そうで、笑顔だった。
この時僕は意地でもジュニが話す内容を聞き出せば良かったと、今でも後悔している。
あなたの未来を奪ってしまったのは僕なのかもしれない。
ジュニから見せられたものは、多分、読んだ人が言葉で洗脳されてしまうような内容だった。
僕は心理学が好きで、個人的に本などで勉強していたから読まない方がいいものだと分かり、直ぐに読むのを辞めた。
この時には既に遅かった。
多分全員読んでしまっていたのだと思う。
結局、10対3であなたの死亡届を出すことが決まってしまった。
それから1年、小学生になるはずの年になったあなたに僕は1度だけ聞かれたことがある。
違う…違う…違う、違う、違う、違う、違う
外が危険だなんて嘘だ。
普通に暮らしている分には、少し危険かもしれないけれど生きていける。
でも僕は、僕自身を守るために
あなたにこんな嘘を着いてしまった。
あなたに対して、お外に出られるよ、と言ったら
僕が何されるか分からない。
それぐらいヒョン達や弟が絶対権力で…
狂ってたんだ。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。