第22話

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2,613
2021/12/26 13:38
💗side
今、みんなで空港にいる
ジェシー
ねぇ、あれ北斗じゃない?
田中樹
ほんとだ
高地優吾
急ご
森本慎太郎
そうだね
北斗のところに向かった
田中樹
北斗!!
.
.
.
みんなは俺より後に北斗のこと知ったし、ちゃんと見送りたいだろう
俺は昨日ちゃんと話せたからそれでいい
でもやっぱり話したかった
その気持ちを抑えるために北斗のことを見ないように下を向いていた
松村北斗
あ、俺もう行くから
そう言って北斗は俺たちに背を向けた
これでいいんだよ…
そう言い聞かせてもやっぱり寂しかった
すると樹が、
田中樹
やべぇ
田中樹
北斗にこれ渡し損ねた
そう言って小さな紙切れを見せてきた
ジェシー
それ何?
森本慎太郎
渡さなくていいの?
田中樹
うん、まぁ…
高地優吾
今ならまだ間に合うんじゃない?
田中樹
じゃあ、きょも?
京本大我
ん?
田中樹
ごめんだけどこれ北斗の上着のポケットに入れてきてくんない?
京本大我
俺が?
樹は俺の手に紙切れを握らせて、俺にだけ聞こえる声で話しかけてきた
田中樹
ちゃんと見送ってあげな?
京本大我
え?
田中樹
北斗のことだから何も言わないけど
田中樹
きっときょもに見送ってほしいって思ってるよ?
京本大我
だけど…
京本大我
北斗の顔見たくない…
だって寂しいもん
田中樹
でもちゃんとお別れしないともっと寂しいよ?
田中樹
顔見なくてもいいからちゃんとお別れしておいで
田中樹
この紙に大事なこと書いてあるんだ
田中樹
俺のお願い聞いてくれる?
京本大我
わかった
田中樹
思いっきり抱きついちゃえ!
田中樹
行っておいで
樹に背中を押されて、思いっきり北斗の背中に抱きついてそっと上着の右ポケットに紙切れを入れた
京本大我
大好き…
松村北斗
俺は愛してる
北斗が俺の方に振り向こうとしたから抱きしめる力を強めた
京本大我
振り向かないで…
松村北斗
え?
京本大我
寂しくなるから…
でも北斗は俺の顔を見たいと言った
松村北斗
じゃあ目、閉じて?
目を閉じていいならきっと大丈夫だろう
素直に目を閉じると正面から北斗の温もりを感じる
なんだか安心する…
すると唇に柔らかい感触があった
チュッ
思わず目を開いてしまった
しっかり北斗の顔が見える
松村北斗
よし、充電完了!
そんなことを言って俺から離れた
京本大我
北斗、浮気したらダメだよ?
思わず変なことを口走ってた
松村北斗
するわけないでしょ
そう言う北斗に今度は俺からキスをする
北斗が俺のことで頭がいっぱいになりますように…
なんて思いながら
京本大我
魔法かけた
松村北斗
魔法?
京本大我
北斗が俺のことしか考えられなくなるようにって
京本大我
よし!!北斗、行ってらっしゃい
樹のおかげでちゃんとお別れできる
樹に言われてなかったら今頃きっと後悔してた
北斗に右ポケットのことを伝え、北斗の背中が見えなくなるまで見送った
樹達のところに戻った
田中樹
ちゃんとお別れできた?
京本大我
うん!!ありがとう樹
高地優吾
なるほどね
森本慎太郎
樹はさすがだね〜
ジェシー
へ!?北斗は樹と付き合ってたよね!?
ジェシー
え?大我は北斗と?
ジェシー
なになに?どういうこと!?
ジェシー
ねぇこーち〜
高地優吾
あぁもうお前マジで鈍臭すぎ
森本慎太郎
ジェシーらしいね
高地優吾
だな
ジェシー
ねーえ〜!!
田中樹
はいはい、ちゃんと説明するから
田中樹
1回落ち着けw
京本大我
ふふっ
いくら離れていても心は繋がってるから
それに1人じゃない
みんながいるから俺は大丈夫

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