ねぇ、神様。
どうかお願いします
ずっと、ずっと…
グガと一緒にいさせてください。
何だかすごく、悲しい夢を見た気がする。
グガと一緒にいられなくなっちゃうような、そんな夢。
なんだか体が凄くだるくてグガが心配してくれているけどそれに答えるのも億劫で曖昧に返事をする。
僕のおでこを触って確認したあと、すぐにどこかへ行ってしまって。
離れる瞬間、何故か行かないで欲しくなって咄嗟にグガを引き留めようとしたけどなんて言えばいいのかわからなくて
結局なにも言葉が出ないまま、グガは出ていってしまった。
さっき見た夢も相まってか、どうしようも無く胸が痛くなって鼻の奥がツーンとしてきた。
我慢しようと思ったけどやっぱり涙は自分では止められなくて。
一度あふれた涙は休むことなく頬から顎へ伝う。
どこかへ行ってしまったはずのグガが何故か目の前にいて少し乱暴に僕の目をゴシゴシと服の袖で擦った。
だけどそれが暖かくて。
なんて、そうやってまた僕が元気になる方法を知ってるんだ。
🐰🐯
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。