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グガがテーブルにスマホをセットして配信を始めた。
僕はそれを画面に映らないギリギリの場所に座ってぼんやり眺めた。
グガはコメントを見ながら話したりしてるけど時折僕の方をチラチラと見てアイコンタクトをとってくれる。
それが何だか嬉しくて、思わずむふむふしてしまったら
それをみたグガが吹き出してしまった
あわわ、これ勘のいいアミは気づいちゃうんじゃ…?
なんて考えたけど心のどこかで気づいて欲しい、そう思ってしまう。
しばらくグガの綺麗なお顔を眺めていたけどなんだかそれにももう飽きてしまって
近くにあったお菓子を食べようと手を伸ばした。
それをまたグガがチラッと見てきたのが嬉しくてわざとに音を立てながらお菓子の袋を開ける
どうやらコメントで僕が開けた袋のことを言っている人が居たみたいだ。
グガは気の所為ですよ、なんて言いながらも目線は僕の方に向いていてくすくす笑っている
マイクが拾えるか分からないくらいの大きさでグガに呟いた。
時間の話してる。
焦っちゃったのかな?
なんて、一人で考えながらにこにこしちゃう。
🐰🐯
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!