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第1話

会社の帰り、いつもの場所で。
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2018/03/23 09:43





「…まだ、やってる。」
「元気だなぁ…」











会社からの帰り道。いつものように、
音駒高校の前を通って、帰る。
そして、














「……お、コンニチハ。奈々さん」
「こんにちは。黒尾くん」









二つ年下の彼と、他愛もない話をする。










「んで、そっから研磨が________」
「ふふ、それは災難だったね。」










__彼は、いつも部活の後輩のこととか、幼馴染のこととか、バレーのこととかの話をする。














「そんで_________」










彼は、いつも優しく話してくれて、会社からの帰り道、嫌なことがあっても彼が忘れさせてくれて。










親戚でも、家族でもないのに、何故だか私は、彼のことをとても大切に想っていて。










彼がいるから、会社の帰りがとっても、とっても楽しみで。










私がバレー部を覗いている時、彼が話しかけてくれてから、



彼は私の中で、「かけがえのない人」になっていた。






















「それじゃあ、奈々さん美人なんでナンパに気をつけて。さよなら。」
「ふふ、ありがとう。さよなら。」

























どうして、最近知り合ったばかりの私に優しくしてくれるのか、こんな風に話してくれるのか、



彼のことで、わからないことはたくさんある。












けど、そんなことどうでもよくて、
それよりも、

彼に会うのが毎日の日課だった。










そして、毎日の楽しみだった。




























































これは、そんな私と彼の複雑な
恋の関係を描く、物語。