あれから10時間程待たされているが、一向に累が帰って来る気配がない。
それに、鬼の気配すらない。
辺りは暖かい朝の光に包まれた綺麗な森。
もう、朝か。
「あなた」
「鬼舞辻無惨だ。累が死んだ。あなたを累の所に預けておいて失敗だった。」
「柱と、階級がかなり下の鬼狩りに殺された。下弦も落ちたものだ。下弦の鬼を解体するから、無限城に来るんだ」
「でも、どうしてお前は陽の光の中でも生きていられるんだ?」
べべん
琵琶の音がしたと同時に私は見知らぬ所にいた。
広い城の様なところだ。もしやここが無惨の言っていた無限城?
それから無惨は色々な話をした。
無惨に歯向かった下弦の鬼達は次々と無惨によって解体されていき、綺麗な床に血飛沫が舞い踊る。
最後の鬼だ。下弦の壱。下弦の中では1番強いから壱なんだろうな
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。