5月。
お試しで付き合いはじめて1ヶ月がたった。
昼休み。
中庭のベンチでランチ中。
来週、2年生はキャンプへ行くことになっている。テントを建てたり、BBQをしたりと毎年好評の行事らしい。
2年生は彗と瑛人くん、礼央くんの3人。
今日は月曜日だけど…他の曜日の人と関わっていいのかな?
まずは、礼央くんのところへ行ってみよう。
放課後、早速私は3組の教室へやってきた。
放課後なのに生徒がたくさん残っていた。
礼央くんは私の顔を見てクスッと笑い、両手で私のほっぺたをつまむ。
よし、私も2人のところへ行かなきゃ!
礼央くんに呼ばれて振り返る。
2人とも、まだ残ってるかな?
廊下には偶然にも彗と瑛人くん2人ともいた。
意外な組み合わせに驚きながらも声をかける。
あれから瑛人くんは私のことを名前で呼んでくれるようになった。こうした少しの変化が嬉しかったりする。
彗と瑛人が一緒にいたことは少しだけ気になるけど、無事に班が決まってよかった。
次の日桃香に伝えると、桃香は嫌そうな顔してたけど…。
来週、楽しいキャンプになるといいな!
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!