第20話

20
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2022/04/14 08:22
先制点を決め、どんどんまとまりが出てきたが、相手もそれに食いついてくる。
大田先生
大田先生
落ち着け!!
椿先輩
椿先輩
あなた、焦るな!
(なまえ)
あなた
はぁ、はぁ...
(なまえ)
あなた
...!
パシュッッ!
相手チームが、ゴールを決め、同点。
椿先輩
椿先輩
あなた!
椿先輩
椿先輩
大丈夫だから。切り替えよう。
(なまえ)
あなた
はい...
自分勝手に動いても迷惑をかけるだけだとわかってる。
だけど、焦りが収まらない。
椿先輩
椿先輩
あなた。点、詰められても、ボールだけ追うんじゃない。周りを見るんだ。
(なまえ)
あなた
...ふぅ。
大丈夫。俺ならやれる...
俺なら...
ーーーーーーーーー
さくら
さくら
先輩...
先輩からどんどん笑顔が消えてる。
後半に入り、まだ、1-1の同点。
チームが焦ってるのがちょっとずつ伝わってくる。
亜貴人
亜貴人
あ〜、惜しい!!
さくら
さくら
んー...
亜貴人
亜貴人
このままだと隙つかれて入れられそうだぞ。
さくら
さくら
えぇ...
亜貴人
亜貴人
明らかにあなたが正常じゃなくなってる。
(なまえ)
あなた
...こっち!!
先輩の声は2階席まで聞こえる声で指示していた。
亜貴人
亜貴人
勝ちたいが先越しちゃってる。
さくら
さくら
...
さくら
さくら
ばか。
亜貴人
亜貴人
え...?
私は辛そうな先輩を見たくなくて、会場から逃げた。
1階に降りても先輩の声が響く。
監督さんの声も。
耳を塞ぎたくなった。
亜貴人
亜貴人
さくちゃん?
さくら
さくら
あ、亜貴人さん...
亜貴人
亜貴人
大丈夫?
さくら
さくら
もうなんか...自分まで辛いのなんでですかね。笑
亜貴人
亜貴人
さくちゃん...
亜貴人
亜貴人
とりあえず、ちょっと違うところ行こうか。
さくら
さくら
はい...
ピーーーー!!!
亜貴人
亜貴人
あ...終わった...
さくら
さくら
...
ーーーーーーー
見ないで欲しい。
こんな情けない俺を。
(なまえ)
あなた
...
(なまえ)
あなた
ごめんなさい...

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