前の話
一覧へ
次の話

第1話

Episode.1
1,026
2018/10/22 11:39
今は冬の季節。仕事帰りに、コンビニに寄っておにぎりとホットのミルクテイーを買い、コンビニを出ようと1歩外に踏み出すと、丁度冷たい風がふいた
お兄さん
うぅ……寒い。早く帰ろ
そう呟くと、俺は早足で家へと歩いた
しばらく歩いていると、路地裏へと続く道の奥に、座り込んでいる人影が見えた。こんな寒い中、外で座り込んでいるのだから、どこか具合が悪いのかなと思い、近づいた。よく見てみると、多分、俺より年下の青年だった
声をかけようとした時、俺に気付いたのか青年が顔をあげた。中々可愛らしい顔をしており、何故か一瞬ドキッとした
青年
…僕に何か用?
お兄さん
あ、いや。…その……こんな寒い夜に座り込んでいるのを見つけて、どこか具合が悪いのかなって思いまして…
青年
あ、全然大丈夫です
ありがとう…クシュンッ
お兄さん
(うん。これ絶対このまま放置してたら風邪ひくやつだな…)
青年がくしゃみをしたのを見て、そう心の中で思い
お兄さん
…流石にこのまま外にいるのは体に良くないですよ。家に帰ったらどうです?
と、家に帰るように言ってみた
青年
あー……それはちょっと……
すると、青年は目をそらしてそう言った。なにかあったのかな?と思ったが、深く考えるのはやめた
お兄さん
…じゃあ、俺の家きます?
青年
え……いいの?
家に来るか聞いてみたら、青年はぱっと表情を明るくしてそう言った
お兄さん
見つけた以上、流石にこのまま放って帰るわけには行きませんからね
青年
やった!ありがとう、おにーさん
お兄さん
いえいえ

プリ小説オーディオドラマ