第5話

自 慢
950
2019/09/21 08:20





学校にて____






クラス女子
なあなあ!あなたってさ
あの藤原恭大の幼なじみなんやろ!?




窓側の席で外の風景を見ていたら



急にクラスメイトが話しかけてきた




you
you
まあ、そうだけど…?
クラス女子
サインもらってきてやあ!!!
クラス女子
うちの妹が藤原さんのファンやねん!
you
you
ええ、、でも……
クラス女子
なっ!?ええやろ!?







┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈









you
you
というわけなのですが…
藤原恭大
藤原恭大
…は、はぁ



たびたびこういうことがよくある




私は恭大の幼なじみだってことは間違いないけど




私、ただただ利用されてるだけなんじゃ…





きっと、恭大も困ってるよね……




you
you
…ごめん、やっぱり…
藤原恭大
藤原恭大
書くわ
you
you
え?
藤原恭大
藤原恭大
書くから、待ってて


そう言って恭大はカバンからペンを出し



スラスラとサインを書いた




藤原恭大
藤原恭大
これで文句ないやろ?
you
you
藤原恭大
藤原恭大
どしたん?気に入らんか?
you
you
…よかったん?





もしこれであの子に渡したら



次々にファンとか理由を言い連ねて



私のもとに来る人が多くなると思う



それによって恭大を困らせること、



迷惑をかけることが




私にとってとても嫌で仕方がなかった




藤原恭大
藤原恭大
応援されてるってことは
幸せなことやから




……え?




藤原恭大
藤原恭大
これくらい恩返しせんとな!
you
you
…っ




よっぽど恭大のほうが大人びていた




私は自分のことしか考えていなかったのかも



しれない




『応援される』



それがどれだけ幸せなものなのか


それがどれだけすごいことなのか




私は改めて感じた
















恭大がこんなに注目されて


私は少し嫉妬してたのかもしれない。
















恭大はかっこいいだけが自慢じゃない



野球ができることだけが自慢じゃない




優しくて応援してくれる人への感謝を忘れない



そんな考えかたの幼なじみをもてたことが



私にとっての〝 自慢 〟です











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