第7話

これが私の精一杯
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2019/10/10 06:15
カイト
「エミちゃん、なぜだかいつも俺に遠慮してるよね?」
エミ
「…」
カイト
「伝わらないよ、ちゃんと言わなきゃ、伝わらないから、遠慮しないで俺に伝えてほしいな…
じゃなきゃ嫌われてるのかなあって不安になるよ。」






先輩が勇気をくれた。伝えるチャンスをくれた。







エミ
「カイト先輩っ!
卒業式の日、伝えたいことがあります…!
だから、、、少しだけ、私に時間をくださいっ!!」






これが私の精一杯だった。



結局、気持ちを伝えるのを先に延ばしてしまった。






そんな精一杯に言葉を紡いだ私に先輩は


カイト
「ん、よく伝えてくれたね、ありがとう、エミちゃん
エミちゃんの伝えたいこと楽しみにしてるね!
またね!エミちゃん、気をつけて帰ってね。」



って笑顔で私の頭を撫でてくれた。






顔が熱くなる、雪が降ってきたのに、寒いはずなのに。







私の体温は熱かった。









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