バカにしてるんだか違うんだか …
私の(一応)彼氏であるスニョンは
体を動かすのが大好きな人だ .
それとは反して(一応)彼女である私は
運動するのがどうしても大嫌いだ .
なんだけど 家にいてもすることがねぇと
無理やり連れ出されることが増えました .
なんで私の彼氏はこんなに元気なんだ
同い年で私は中身がおばさんなのに
相手が少年すぎて元気すぎてしんどい .
少しづつ距離を置きながら
会話をする私たち .
奢りなんて誰がするもんですか .
さぁ , 私たちの仁義なき戦いが
今ここで幕を開ける … っ !!
秒殺でした .
自分の運動神経を
ここぞとばかりに舐めてた .
スニョンはそう言って
私の手の中に300円を握らせて笑った .
返そうとする私に
いいいい !! 要らない !! と
焦ったような態度で
何度もぎゅっぎゅっとしてくる .
嬉しそうに , 恥ずかしそうに
笑ったスニョンは 次の準備してる !! と
半分逃げる形で私の元を離れていった .
むず痒い彼女扱いに
少し宙に浮いたような感覚に陥った .
私は軽い足取りで自販機に向かって
コーラとお茶を買って
少々のお釣りを握りしめ元の所へ .
ぷしゅ , と炭酸の音を鳴らし
嬉しそうにごくごくと喉を通していく .
じわりと首元に滲む汗が
スニョンをより
格好よくさせている気がして
少し照れくさくなる .
向こう側でバレーしてる人もいるし
それも楽しそうなんだよなぁ …
バスケとかになるともうまじで無理だけど
スニョンは立ち上がってそう元気に
喋りだしたかと思えば
少しづつ声が小さくなっていく .
どうしたんだろうと思いつつ
私も立ち上がると
と , 謝りを大きな声で入れる
女の子の声が響く .
それと同時に私の視界は動転し
私の目が捉えたのは
あまりにも近いスニョンの顔と天井 .
すみませんすみませんと
ぺこぺこする相手に
よく分からないまま私もぺこぺこする .
ボールを回収した女の子は
最後にもう一度礼をしたあと
駆け足でいなくなっていった .
それでスニョンが私を庇ってくれたんだ .
頭打ってないか心配してくれてたけど
私の頭はスニョンの手に
完璧に守られてたし
スニョンの腕の方が心配 …
大丈夫と言いつつ
どこか痛めちゃったんだろう .
申し訳なさそうに笑う彼に
私も笑って返答をする .
そりゃあ突然だったし
変に打ったりしたよね
恥ずかしいったらありゃしない ,
私たちはせっかく来た運動場から
肩を並べて出ていく .
少し恥ずかしいけど
恥ずかしいからって
お礼言わないのはダメだから .
私はスニョンと目が合わせられないまま
ポツリとお礼を言う .
そんなスニョンは
お礼に返事をするより先に
私の頬を包んで
無理やりに目を合わせた .
私の手を握った彼は
嬉しそうに腕を振って歩いた .
なんの脈絡もないであろう
突発的な " 大好き " の言葉も
嘘みたいにかっこいいスニョンも
恥ずかしいから言えないけれど
私もだいすきだ .
いつかは素直に言葉にしなくちゃね .
リクエストありがとうございましたっ !!
ホシくんめちゃくちゃ悩んだ … !!
とりあえずギャップ見せたくて
こうやって書いてみたのですが
思ったより長くなってしまって
大変申し訳ないです …
ご期待に添えてたらいいな … !!
素敵なリクエストありがとう ~ !!
いつもありがとうございます🙇🏻🤍
RuI .
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。