昼休みになると、毎日のように日向君が来る。
なんか、日向君が可哀想...。
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あ、あれ?ここって...
こんな偶然はあるのだろうか。
そう思いながらも、その不登校の男子生徒の
家がある3階に行く。
知らなかった。私の家の真下に
同じ学校の生徒が住んでいたなんて...
日向君がインターフォンを押す。
すると、扉が開いて人が出てきた。
そう。彼は、私がいじめられていたときに
唯一私を助けてくれたクラスメイトだ。
不登校なのは知っていたけど、
プリントを渡す相手が彼だなんて...
そうなのだ。学校がずっと同じなのに、なぜか
全然話さない。ゆういつまともに話したのが
私を助けてくれたとき。
呼び名が下の名前なのはまだ謎だけど。
すると、空気の読まない日向君が優に、
あることを聞いた。
日陰君がそう言うと、優がまた笑った。
そう日向君が言いかけたとたんに、麻白と日陰君が
日向君の口をおさえた。
相当、焦ってる。
優が私に目を向ける。怖い。
相変わらず、優は鋭い。
あ...空気が重くなってきた...。
優が頷く。優が学校に来るとなると、
騒がしくなりそうだなぁ...
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。