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第13話

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それから魔女狩りが盛んに行われている村や街を訪れ、戦禍せんかや災害を引き起こして廻った。勿論、自らの手で数多の人間を壊してきた。そういった行為は、器の年齢が20歳を迎えるまでの4年間続いた。
4年の間に見てきた光景に、自分の魂が真に浄化されるような気持ちになり、この行為に意味があったという事に気づけた。そう思うようになると器は悲鳴を上げ始めた。器自体の限界・寿命が来たようだ。
器から離れると、彼女の腕が何かを訴えるかの様にこちらに伸びて、地面に落ちた。


















それから私の魂は島国へと辿り着いた。運良く受肉出来た器は、呪術師という職業を生業としていた。そこで目にしてきたものは、同じ様な事の繰り返し。また私の魂に怒りや憎しみを思い返させ、街を壊滅させて廻った。辛うじて生き残った人間や呪術師の証言から、



“災いの神”
“呪いの時代の再来だ”


などと噂され、私の存在は“禍神まがかみ”と言われた。
(禍神;災厄をもたらす神、邪神)








この魂の記憶は、
器のすげ替えをしようと、呪力の強い人間に近づいた時、あっさりと祓らわれてしまったところで止まった。



そこで私の夢は途切れて真っ暗になり、眠りから目覚めると、宿儺は勿論、虎杖くんの姿は無かった。
しかし、ベッド脇に椅子を移動させ、腕組みしたまま眠っている五条くんがいた。


私は魂が持っていた全ての記憶が蘇り、宿儺が話していた事を思い返していた。
もう、何百年も前の名前など、覚えていない。宿儺が言っていた名前はきっと禍神の事だろう。












「あなたは俺と同じだと思ったからさ、」
それよりも私は久方ぶりに思い出した傑の事で、頭がいっぱいだった。


「非術師を憎んだこと、無いのかい?」


そうだね、今の・・私なら傑にどう答えるのだろう。そう考えながら月明かりに照らされた五条くんを見つめていた。