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第9話

「あなたの名字先生!すみませんでした!!!」

私が自室のドアを開けようとドアノブに手をかけた瞬間、先生待ってください!と声がして振り向くと、勢いよく腰を90度に折り曲げ、それはそれはきれいな礼で、謝罪の言葉を吐き出す虎杖くんが居た。
なんの事だと頭の中で思い出そうとすれば
「この前、生意気な感じで、その」
と言いづらそうにしている虎杖くんに、ああ!と記憶が掘り起こされた。

「私のこと“アンタ”って言ったこと?」
「わあああああすみませんっ!すみません!」

今度はきれいな土下座で謝罪する虎杖くん。気にしてないよ、そんな事!と言えば、顔を上げパアア、と効果線でも付きそうな表情をしながら立ち上がって、「ありがとうございます」と笑顔を見せてくれた。










「あの!あなたの名字先生!」
用件はそれだけ?と聞くと、虎杖くんはまだ言いたいことがあるらしい。






「俺、もっと強くなります!強くなって全部は、無理かもだけど出来るだけたくさんの人を助けたいです!」






ちりり、心臓の奥で何かが揺れた。
それを私に宣言されても、と思いながらも虎杖くんの決意に、胸が熱くなった。








「あなたの名字先生はあいつに手も足も出させなかったって、五条先生から聞きました。俺も五条先生やあなたの名字先生みたいに強くなります。絶対!」

「それ、五条くんに言ってあげて?彼、喜ぶと思うから」
「?わかりました!失礼します!」
最後に一礼してから虎杖くんは、歩き出した。
しばらく彼の背中を見送ってから部屋に入る。
ドアをしめた音と同時に私の目から涙がこぼれた。



嬉しさからなのか
ふと、過去のことを思い出し感傷的になってしまったからなのか、わからないけれど。