ホワイトデー当日。
僕は普通に____ではないけど____登校した。
どうやってこここ、告白…とかすれば言い訳…!?
…と思ったとき、
廊下で南に呼び止められた。
そういって走っていく南。
…どういうことかは分からないけれど、
もしかしたらこれは、絶好のチャンスと言うやつかもしれない。
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僕はマフラーを風に揺らしながら屋上でずっと悩んでいた。
いやまあ、分かんないけど。
これは、多分チャンスなんだけど。
____嫌われているのに、話すのは迷惑なんじゃ…
あーーーーー、なんでこんな素っ気ないの!?
もうちょっと言い方とかあっただろ…
(一人反省会)
か、被った…
…ころん、頑張れ!
南は花が咲いたようにパアアアアアアと笑った。
いつものようにミニコント風に言い合うと、顔を見合わせて僕たちは笑った。
南はクルッと振り向いた。
そうだ、大切なのはどう思われるかじゃない。
‘自分がどう思っているか’なんだ。
僕はマフラーで口元を隠しながら呟くように、で持たしかに言葉を放った。
僕は赤くてアワアワしている南に、
少し照れながら、でも今の気持ちを精一杯こめた、
一世一代の、愛の告白をした。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。