ちょっとゴニョゴニョしながら言うリサちゃん。
いやなんでそんなに申し訳なさそうなの…?
果帆ちゃんがそう言うと、深雪がビクッと動いた。
明らかに顔を真っ赤にするリサちゃんと、うろたえている深雪。
え、あの深雪がうろたえてる…?
いつになくニッコリと笑う果帆ちゃんに、二人は恐怖の色を見せた。
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さ、サバサバしてる!
リサちゃん、いつになくびびる。
私が笑顔で言うと、深雪はうっ…といった感じで話し始めた。
あまり表情を動かさない深雪の顔が、ほんのりと赤くなっている。
いや、かわいいな…
リサちゃんは抵抗するが、二人に笑ってにらまれると、黙って話し始めた。
散々な言われようだな。
そういうとベッドの上のクッションに顔を埋めた。
そこから見える耳は、真っ赤だった。
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深雪はその後に、『私たちの犠牲もあるけど』と付け加えた。
私が笑いかけると、みんな笑ってくれた。
私は送り出すと、スマホを取り出したがふと思ったことがあった。
まあいいや、と思ってスマホを起動した。
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三人とも、何かを感じ取っていた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。