神様は、不公平だと思う。
死にたくないと思う人を殺し、死にたいと思う人を生かす。
そうやって、楽しんでいる極悪人だ。
私も人生で二回ほど死にたいと思ったことがあるが、全てなにも起きずに
そのまま、助かって終了だ。
私のような迷惑ばかりかけるやつが生き残り、お父さんやお母さんが死んでいくなんて
そんなの、非合理的で意味のない行動だ。
だから、せめて____
人に迷惑をかけて、
楽しくなくて
それでもなお、生き続けなくてはいけない。
そんな人生なら、私は、私は……
そう思って夜の空に飛び込もうとしたとき
ひとつの電話がかかってきていることに気がついた。
なにいまさら。
お見舞いにすら、来てくれなかったくせに。
…無視したくせに。
そう思って無視したが、留守電まで入っている。
そんなに大事なようなのかと、スマホを見てみた。
そしたら____
たったそれだけの君の言葉に、私はどれだけ救われただろう。
たったその一言で、君はどれだけの人を救って来たのだろう。
そう言って泣き出しそうになると、屋上に息を切らしたころんがやって来た。
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そうぶっきらぼうに答えるころんに私はふきだした。
その後、沈黙が続く。
私は、何故か唐突に話したくなった。
と、またころんはぶっきらぼうにそっぽを向いて答える。
私はそこまで言うと、言葉をつまらせた。
そう言うと、涙が出てきた。
ころんはそう言うと、顔をそらした。
そう言うところんは走って逃げていった。
どうしよう、ドキドキして、顔が暑い。
胸の音がうるさくて、すごくドキドキする。
違う!ころんはヘタレで、すぐにだるいっていって
バカで、ゲームも別にそんなに上手くなくて…
お父さん。お母さん。
これがなんという感情かはよくわかりませんが
とりあえずなんとか、生きていけそうです。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。