続き
サイン会が始まった
やっぱりあなたは現れない
もう一生会えないのかな…
横ではジミンがなんかでかい声出してるし
こいつペンサすごいなとか思ってた
でもその理由がわかった
ジミナの次におれのところに来たのは
あなただったから.
すぐに分かった
1年も会えなかった
会いたかった
俺の好きな人
綺麗になってるけど間違いない
あなただ──────────。
会うのが久しぶりすぎて上手く会話できない
前まで毎日のように病室で話してたのに
すると突然あなたが何かを取り出した
手紙…?
普通armyからもらったプレゼントとかはスタッフに1回回収されるんだけど
スタッフに取られる前に自分の手元にあるバッグに入れた
最後に会えて良かったな…
サインを書いて、その下にちょっとだけ付け足した
"また会えて嬉しかった。大好き"
差し出すと、あなたはそれにまだ気づいていないようだった
するとあなたが泣きながら
"もう…会えなくなっちゃうの…?"
俺は
"俺はいなくならないよ。"
って返した
ずっとあなたのこと思ってるよっていう意味を込めて。
もう本当にこれで終わりだ
するとあなたは
"てひょんくん大好き。"
そう言って出ていった
反則だろ…
もう期待させんなよ…
俺は今にも泣きそうだったけど
仕事上この気持ちがバレてはいけない
サイン会の続きに集中することにした。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。