第5話

岸優太×アルバイト
4,545
2018/10/29 11:50
『いらっしゃいませ。何名様ですか?』


私は最近カフェでアルバイトをはじめた


だんだん慣れてきていろんなことをさせてもらえるようになった


「あなたちゃーん!!」


『はーい!今行きます!』


先輩からの呼び出し…。


私なんかやらかした…!?



『…岸先輩、あなたです』


岸「あなたちゃん!ごめんね!呼び出して。」


 「これ俺の代わりにお願いしてもいい?」



『えっ、あっ、はい!!』



よかった、なんかやらかしてるわけじゃなくて…



今私を呼んだのは岸優太先輩。


私がアルバイトをはじめたときからお世話係をしてくれている


高校も一緒でとてもお世話になっている


そして、私が片想いしている人でもある_。


高校で有名なのは知ってたけど


バイトの面接のときに店長に


「岸優太くんって知ってる?」


そう聞かれたときには名前しか知らず


『名前だけ…』


そう答えた


ここのカフェは岸先輩目当てでアルバイトを


はじめようとする人が多いらしく


高校生の面接のときは同じ質問をするらしい…


私はバイトできることになったけど


結局好きになっちゃったんだからダメだよね笑


店長ごめんなさい!!




私は岸先輩に頼まれたお仕事をして


キッチンに戻る


次はお水を出すお仕事をする


トレーにコップをのせてお客様に運ぶ


その途中_



「あなたちゃん!」


『梓先輩!』


一緒にバイトをしてて高校も同じの梓先輩に
話しかけられた


「優太に優しくしてもらってるからって調子にのらないでね」


そう耳元で言われしまいには


おもいっきり足を踏まれた


そのとき私はトレーを落とし転んでしまった


水はこぼれコップも割れる


そしてコップの破片が私の足に刺さって


怪我をしてしまった



そういえば梓先輩も岸先輩が好きだったんだ


梓先輩は岸先輩と幼馴染だから面接は受かってバイトをしている


もう嫌だと思ったときだった




「あなたちゃん!!」


岸「あなたちゃん大丈夫!?」


岸先輩が来てくれた


岸「こっちおいで 立てる?」


あまりの痛みに立つこともできず首を横にしか振れなかった


すると



岸「じゃあ掴まって」


そう言って私をお姫様だっこした


驚きと恥ずかしさでいっぱいになったけど何か言える状態じゃなくてただ岸先輩に掴まった



岸「梓はこれ片付けといて」



梓「あっ、うん…」



そう言って



連れてこられたのは私達が休憩に使う場所



岸「降ろすよ ここ座って」


そして手当てをしてくれた


岸「痛かったよね」


 「今からのバイト無理しなくていいからね」


『ごめんなさい、ありがとうございます』


私はそれしか言えなかった



岸「いいえ だって俺お世話係だし」


いつでも岸先輩は優しくしてくれる


だからどんどん先輩に惹かれていくんだ





岸「ねぇあなたちゃん」


急に名前を呼ばれ返事をする


『はい』



岸「俺あなたちゃんが好き」



え…?今好きって、


岸「俺と付き合ってください」


せっかく引っ込んだ涙がまた溢れてくる


岸「えっ!?俺なんか言った!?」


そう焦る岸先輩に泣きながら


『わ、私もヒクッ岸先輩、が好き、です』 


岸「まじ!?ほんとに!?」


『ほんとです』


いつもとは違う岸先輩に笑みがこぼれる 



ギュッ


岸「大好きだよ、あなた」


そう耳元で囁かれる


私は目を見開く


い、今呼びすてで…///



岸「あなた?」

   
慣れない呼びすてに照れることしかできない


『岸先輩の意地悪っ…』


岸「岸先輩じゃないでしょ」


 「''優太''って呼んで」


さすがに呼びすては…、


『優太…先輩』


岸「フハッまぁいっか」


 「いずれ呼んでもらえば」




いつかは呼ぶ日がくるのかな


優太って


優太先輩、これからもずっと一緒にいてください



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