第10話

9話
978
2020/12/28 11:17
私は小さい頃に親が離婚して母に引き取られた。











家には母ほとんど帰ってこずたまに帰ってきたと思ったら毎回違う男を連れてきた。










その中の1人だった。私に目をつけたのは
男
ねぇ。ちょっとお話ししようよ
貴方
貴方
…ちょっと出かけるので。すみません。
お酒も臭くなんだか嫌な感じのする男だったので私は逃げるように家を出ようとした。
男
…は?話しよっていってるのに逃げるかよっ!
ガシャん
ビンを投げつけられ運悪く頭に当たる
貴方
貴方
え?
ぽたぽたと赤い雫が畳に染み込んでゆく
男
おい、ちょっとこっち来いよ
貴方
貴方
やめて…!
貴方
貴方
痛い!
男
おい、逃げんなよ
貴方
貴方
やめて、お願い言うこと聞くから
貴方
貴方
お願い…





目覚めると陽の光が窓から差し込んでいた











貴方
貴方
髪はボサボサ


畳には血がついている
もうあの男が来ませんように。そう願っていたのも虚しく…何度も来た。











母がいない時を狙って





私を“物”のように扱うその男からの虐待は私が中学校3年の時まで続いた.











高校はわざと家から通えない寮付きの学校を選んだ。










幸いにも成績は良かったため学費は免除された



















あれから5年が経った…なぜ今まで忘れていたのだろう.










思い出したくなかったのかもしれない。











貴方
貴方
…死ねば楽になれるのかな











腕をカッターで切ると血が出る。











まだ生きてるんだ。そう実感が湧く.











早く死ねば、私が死ねば…。











でも私には死ぬ勇気がなかった。











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私も中学生の頃よく殴られたり風呂に沈められたりしていましたが今思うとあれは虐待だったのだろうなと思います。今は力もついたのも対処法を覚えたので大丈夫ですが…
“辛い時は言ってね”と言われても本当に辛い時って助けを求められないんですよね。

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