第3話
まずは定番!/トイレの花子さん usss
_______トイレの花子さん。
それは、小学校の3階女子トイレの三番目に
住んでいると噂されている、おばけのことだ。
花子さんは、
3時33分33秒にそのトイレを訪れ、
扉を3回ノックし、
「花子さん、遊びましょう?」と言うと
「はーい」と返事が返ってくるらしい。
もちろん返事が返ってきた者には、
花子さんに永遠にそのトイレに
閉じ込め続けられるんだとか。
今日はその噂に釣られてやってきた、
仲いい男子生徒四人の話をするとしよう。
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し「ぐー」
さ「ちょき」
コン、コン、コン。
___気がつくと、さかたんはいなかった。
僕たちがいたトイレは跡形もなく消えていて、
クラスのみんなも先生方も、そのトイレの
記憶はなかった。
嗚呼、なぜあんなことをしてしまったのだろう。
なぜ、さかたんを止められなかった?
最後の0秒を数えたのは、僕ら三人ではない。
さかたんも口を開いていなかった。
・・・そこで、気づいていれば。
・・・うらたんは、さかたんを失ったことが原因で
自分を追い込み、最終的には首を吊ってー・・・
・・・志麻くんはさかたんにやらせず、
俺がやっておけばと喚き、号泣し、
壊れかけの精神になってしまったというのに、
うらたんの首吊りで更なるダメージを受けたため、
自殺未遂を行った。
たまたま僕が志麻くんの家に訪ねたから
よかったものの、あの時訪ねていなかったらと
思うと心底ゾッとする。
・・・志麻くんは今、入院中。
おお、神よ。
もしあなた様が本当にいらっしゃるのであれば、
僕の願いを聞き届けてください。
・・・頼りがいのあるリーダー、
でもかわいいとこもあるうらたんと、
我らが末っ子で、あほだけどとってもかわいい
さかたんの命、
そして僕の相棒で、怖そうな人なのに
中身はすっごく優しくて、一途な志麻くんを、
僕の大好きな大好きな三人を、
返して、ください。
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_______ねえねえ、「トイレの花子さん」って
知ってる?
・・・なぁに、それ。
ふふ、今はもうないんだけど、
過去存在してたらしい3階の女子トイレの3番目、
そこに3時33分33秒に3回扉をノックして、
「花子さん、あそびましょ」って言えば、
「はーい!」って返ってくるらしいよ。
それでね、返事が返ってきた人は
花子さんにトイレに閉じ込められちゃうんだって。
ふーん。
・・・ねえ、今日行ってみる?
あは、僕もそれ言おうと思ってた!!
ー・・・やって、一人じゃ寂しいんやもん。
・・・え?
ねえ、行こう?
もちろん来てくれるよね?
・・・仕方ないなあ。
今回だけだよ。
えへ、やったあ!!
ー・・・これでやっと、開放される。
みんな、まっててね。
大好きな大好きな僕の親友たち、
うらさん、志麻くん、センラ。
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