莉犬side
今日はトンネルに来た
いつか行ってみたいと親友が言ってたトンネル
事件などはあまり聞いていないが出るらしい
とにかく怖かった
トンネルの入り口でさえ雰囲気が出ている
嘘ですめっちゃ怖いです
やめましょう、るぅと様
絶対に祟られますってこれ
トンネルに、俺の声がこだまする
トンネルの中間らへんに着いた
ただただ、怖かった
でも、るぅとくんが賛成してくれたお陰で最後まで行くことがなくなったからよかった……
喜んでお供しますとも
コンビニに入って明るくなった
商品を手に取り見比べる
手首に跡がついていた
まるで腕時計でもしたかのような跡
るぅとくんと繋いでた方の手
手首の跡を見せた瞬間、彼が何も話さなくなった
店を出て、塩のパッケージを開けながら声を出す
戸惑いながら俺の手首を掴んだ
そして塩をかけながら言った
そして気付いた
彼と繋いでたのは手
手首なんてトンネル入る前に彼の手首を痛いくらいに掴んだくらい
本来なら彼の方についてても可笑しくない
じゃあ何故俺の手首に跡がついているのだろう
そして察した
彼が塩を買った理由も
全て
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。