第10話

重すぎる決断
63
2022/09/19 15:11
モモside
数分ほど前、うちらの前に赤髪の少女が現れた。

まさかここまで関係に亀裂を作る存在になるとは思ってもなかった。





「キャハハハハハハハハハハ!」




あの甲高い笑い声が、何度も……何度も何度も……!


耳の奥に突き刺さる。
やめて…………やめてやめてやめてヤメテヤメテ!!!
モモ
モモ
…………ヒューッ…………ヒューッ…………
マリ
マリ
……モモっ…………モモ!?
大丈夫か、?
モモ
モモ
…………ヒュー…………ヒュー…………
苦しい。
気付かないうちに過呼吸になっていたようだ。
マリ
マリ
……はい、吸って~……吐いて~……
マリは背中をさすってくれている。
モモ
モモ
……スウ…………フゥ…………スウ…………ケホッ……
モモ
モモ
ありがと、ましになった…………
マリ
マリ
さっきのことやろ、?
気にせんでエエよ。絶対に生きて帰って見せる。
俺がいるねんで?大丈夫。







こんなときでも冷静にいられるマリはすごいな…………。
マリ
マリ
全員集まって、
アオ
アオ
うっす
サク
サク
はい、
コウ
コウ
来たけど…………。
アキ
アキ
うい
ハナ
ハナ
きたで、
アヤ
アヤ
はい…………
アオ
アオ
冷静になって聞いてな……
マリ
マリ
さっきの話、あったやんか、?
全員
全員
うん…………
マリ
マリ
生け贄誰にするかって……
サク
サク
まあほぼ決まってるねんけど…………
ハナ
ハナ
え、?
マリ
マリ
確実に狙われるのは、俺、サク、アオ。
アヤ
アヤ
なんで、?
サク
サク
普通の人らと比べて、魔力と体力があるからやねんけど……
アオ
アオ
今回のクールやと、特にマリ。
一番体力魔力高いから……
マリ
マリ
ただ、何度死んでも生き返らざるを得ない。
やから、誰が死んでも諦めるな。絶対に。
サク
サク
まあやから、グループ行動にしようと思う。
サク
サク
四人四人で二グループ。
メンバーは回復は確定一人ずつ。
攻撃2人、または武器生成、錬金二人。
あとの霊能者組やね。
アオ
アオ
まあ割ると……。
アオ
アオ
コウ、アキ、モモ、マリ。
アヤ、ハナ、サク、アオ。

これで二チームやな。
モモ
モモ
分かった。
マリ
マリ
誰が死んでも、絶対に逃げ続けて。
マリ
マリ
分かった?
コウ
コウ
おう。
アキ
アキ
分かった……
ハナ
ハナ
うん
アヤ
アヤ
……うん…………。、







重い沈黙が流れた。

ヒュンッ
マリ
マリ
とりあえず、別れるか……ッ……!?
グシャッ
マリ
マリ
い"ッ…………た"ぁ、…………
パタリ
モモ
モモ
ひッ…………
マリが矢に当たった。どこからやって来たのか全くわからない。
マリ
マリ
ゲホッ…………逃げ、……ろッ…………
アヤ
アヤ
……!?
誰も動くことができない…………
マリ
マリ
ま、……た……戻るッ…………から…………カハッ






マリ
マリ
早く、……ッ……ポタポタ
マリ
マリ
…………次の、…………矢……が、ッ…………来る……………………
マリは絶命したようだった……。
アオ
アオ
…………!?

逃げるぞ、!!
コウ
コウ
えッ…………でも…………
アオ
アオ
マリは生き返る…………!、
絶対に戻ってくる…………やから、今は生き残るんや!分かるか!?
コウ
コウ
わかった…………
モモ
モモ
う、……ん。
アキ
アキ
…………おう…………
サク
サク
ごめんな、…
ハナ
ハナ
…………わかった……
アヤ
アヤ
う、ん…………
ヒュンッ
アオ
アオ
……グループに分かれて走るぞ!
全員
全員
分かった…!!!




悪夢の始まりだった。

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