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第12話

秋風 玄樹side

風が少し寒いくらいに感じて、部屋の窓を閉める。

ジンのこと、好きって思うのは…
今までこんなに仲良くなった友達がいなかったから、勘違いしてるのかな。

この気持ちはなんなの?

教室で離れた所にいるジンを眺めてるのが好き。
他の人と話してる表情、笑ってるのを見るのが好き。
それで目が合った時、ジンがとっさに目をそらす時も、笑ってくれる時も、どっちも好き。
岩橋玄樹
岩橋玄樹
はー
まいったな
手の中の、青い野球ボールのキーホルダー。
お揃いの物を持つなんて趣味じゃなかったのに…
家ではリュックから外して机に置いて、いつでもさわれるようにしてる。
神宮寺勇太
神宮寺勇太
玄樹ー
今日一番は、俺の名前を呼びながらこっちを振り向いたジン。
毎日、毎日、ジンと離れると、その日のジンの仕草や言ったこと、思い出しては止めて、繰り返してる。

バカだよな…
どうしよう

誰かに好きとか言ったことない。
付き合ったこともない。
岩橋玄樹
岩橋玄樹
わかんないよ…
ジンは、彼女が居たことがある。
すごく嫌だ。
そのこと考えると、手をつないだのかなとか、キスしたのかなとか、真っ黒なモヤモヤであっという間に苦しくなる。
神宮寺勇太
神宮寺勇太
LINE
「課題終わった?」
LINEの通知音に飛び上がる。
ジンからだ!
岩橋玄樹
岩橋玄樹
LINE
「途中で集中切れちゃった」
甘えたい気持ちが胸いっぱいになる。

紫耀と三人でいる時、ジンはふざけて俺のほっぺをつまんだり、肩を組んだりしてくるのに、二人になるとしない。



でも一度、夏祭りで中学のクラスメイトに出くわした時、俺が怖くて固まってたら
神宮寺勇太
神宮寺勇太
…大丈夫か?
少し泣く?
と抱き寄せてくれた。
あの時のジンの匂い…

泣きそうだったの、なんで分かったのか不思議で、ジンの胸にいることが信じられなくて、涙は引っ込んだ。
岩橋玄樹
岩橋玄樹
ジン、好き…
神宮寺勇太
神宮寺勇太
ん?
なに?
岩橋玄樹
岩橋玄樹
ううん、もう大丈夫
わざと聞こえないように言った。
はっきり言える時がくるかな。

ジン、俺のことどう思ってるの。

俺のこと好きなのかな、なんて思ったこともあったのに。
今はただ、自分の気持ちを持て余して、全然わからなくなっちゃった。
平野紫耀
平野紫耀
LINE
「おっすー
ジンから聞いた?」
ジンと課題の要点をやり取りしてたら、紫耀からLINEが入った。
岩橋玄樹
岩橋玄樹
LINE
「たぶん聞いてないよ、なに?」
平野紫耀
平野紫耀
LINE
「聞いてないならいいや、明日学校でなー」
おやすみ、のスタンプ。
なんだろ?
だけどすごく、嫌な感じがする。

手の中のボールを両手で挟んで祈る。
何も悪いことが起きませんように…
神宮寺勇太
神宮寺勇太
LINE
「おーい寝たー?
また明日ー」
ジンに聞きたいけど、怖くて聞けない。
何も起こらないで。
何も起こらないまま、ずっと一緒にいさせて欲しい。