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第8話

8月の夜 ジンside
夏休みに入って2週間。
通学に使う駅近くの本屋で玄樹と待ち合わせ。
やっと決心して、野球でも見に行こうとナイターに誘った。

久しぶりに顔が見られると思うと胸が苦しくて昨日はなかなか寝付けなかった。

好きだ、と思うたびに怖さも増す。
好きだ、会いたい、顔が見たい、今なにしてる?
そればかり頭に浮かぶ。

好きなのに、気付かれたら終わりだ。
そして卒業がきたら…
どっちにしても、終わりだ。

岩橋玄樹
岩橋玄樹
ジン!
何読んでんの?
ドキーーーッとして振り返る。
玄樹がいる。
神宮寺勇太
神宮寺勇太
おお、いや、雑誌見てただけ。
岩橋玄樹
岩橋玄樹
ねえ、今ビクッとしなかった?
神宮寺勇太
神宮寺勇太
ぼーっとしてたかも
岩橋玄樹
岩橋玄樹
疲れてんの?
心配そうな顔の玄樹。
この目、この声、やっとまた会えた。

もし俺が玄樹と付き合ってたら、再会のハグが出来るのに。
神宮寺勇太
神宮寺勇太
ううん。
ちょっと睡眠不足。
岩橋玄樹
岩橋玄樹
大丈夫?
神宮寺勇太
神宮寺勇太
玄樹こそ、この半月何してた?
本屋を出て、駅へ歩く
岩橋玄樹
岩橋玄樹
夏期講習と早起き
神宮寺勇太
神宮寺勇太
優等生だなー
改札を抜けて駅のホームへの階段を下りる、玄樹の後ろ姿。
逆光で髪の毛が明るく輝いてる。

やっと会えた。
また実感する。

使う駅も同じで、メッセージのやり取りもしてんのに、なんで誘えなかった?
岩橋玄樹
岩橋玄樹
良かった、電車空いてるね
神宮寺勇太
神宮寺勇太
ジャイアンツじゃないけど、試合。
岩橋玄樹
岩橋玄樹
野球ならなんでもいいよ
逆にファンじゃない試合のが気楽に眺められるかも
神宮寺勇太
神宮寺勇太
確かにその方がのんびり見れるか
ふふ、と微笑む玄樹は、オーバーサイズの白いTシャツにジーンズで黒のリュックを背負ってる。
ボーイッシュな服が似合うな…と思って、ボーイッシュって、玄樹は男だろ、と思い直す。
神宮寺勇太
神宮寺勇太
あー
もっと早く誘えば良かった
岩橋玄樹
岩橋玄樹
さみしかった?
神宮寺勇太
神宮寺勇太
……ん?
岩橋玄樹
岩橋玄樹
ジン、さみしかった?
神宮寺勇太
神宮寺勇太
なんだよ笑

うん、さみしかったよ
岩橋玄樹
岩橋玄樹
俺も
えっ

えっ……

って、え???
神宮寺勇太
神宮寺勇太
さみしかったの?
目の前がピカピカする。
落ち着け、落ち着け。

岩橋玄樹
岩橋玄樹
さみしかったよ
神宮寺勇太
神宮寺勇太
なんで…?
岩橋玄樹
岩橋玄樹
なんで??
会えなくてだよ
神宮寺勇太
神宮寺勇太
俺に?
岩橋玄樹
岩橋玄樹
ジンにも紫耀にもさ、学校ないのがさみしいなんて思うの初めてだよ。
あーー
なるほど
神宮寺勇太
神宮寺勇太
紫耀も誘えば良かったな
岩橋玄樹
岩橋玄樹
ジンが野球に誘ってくれて嬉しかったよ?
俺に会えなくてさみしいなんて、そんなこと言われるわけないのに。
いや、言ってるのか、友達として。
紫耀と同じように。

次は、紫耀も誘おう。
3人でどっか行こう。