翌日
死ぬ2日前。
私達2人は、何ら変わりもなく、
ただ毎日のルーティンを、
無事にこなして、1日を終えた。
そのまた翌日
廉が死ぬまであと1日。
夕方
会社
それから1時間ほどして、
無事全て仕事を終わらせた。
そんなくだらない話も、
今日でおしまいだ。
だから俺は、この5人にも、
感謝を伝えなきゃいけないと思ってる。
駅まで着いて、俺はこう言った。
そして俺らは、地下鉄に乗り、
それぞれの家へと帰った。
その最中、俺は1度も“またな”とは言わなかった。
これが、恐らく最後になるから。
そして俺は、コンビニに寄って、
2枚の写真を印刷してから、家に帰った。
1枚は、この間のタコパの時の、
7人での写真。
そしてもう1枚は、お家デートの時に撮った、
俺とあなた、2人の写真。
全員、俺の大切な人。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!