チュンチュンチュン
すずめの声で起きた朝
いつもは隣でまだ寝てるはずの智くん
けど今日は違った
隣には智くんの姿はなかった
もう起きたのかと思いリビングへ行くと机の上に
1枚の手紙があった
あなたへ
今日も帰り遅くなる
飯はいらない
もう仕事に行ってしまったようだ
そして今日もいらないと言われた
夜ご飯…
智くんと付き合えて、同棲し始めて。
私は幸せになりすぎちゃったのかな?
だから神様が怒っちゃったのかな?
すれ違ってばかりの私たち
誰に相談できるわけじゃない
だって私友達すらいない
実家がある山形から東京に来て智くんと同棲し始
めた。
買い物行くにも1人
遊びに行きたくても友達がいなかった
だから…
今回も相談できる人がいない
それから毎日のように智くんは私が朝起きた時にはいなくて、夜は10時くらいに帰ってくる
話しかけようとすると「疲れてる」「話しかけないで」
もう1ヶ月もだよ?
皆なら耐えられますか?
私はそろそろ限界かな?
なんのために同棲してるのかわかんなくなっちゃって。
顔を合わせるのは夜に数秒
会話はもちろんない
ご飯は一人で
土日の時も智くんはどこかへ出かけてしまう
帰ってくる度に香水の匂い
智くん。
私わかったよ
私以外に好きな子出来たんだね?
もうはっきり言っていいよ?
別れたいってね
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。