ドアの外にいる化け物は次第に増え、ヤツらの叫び声が聞こえる。
もう逃げ道はないのか……そんな事を考えていると佳奈恵さんが口を開いた。
「等々力さん…その銃で、私を打ってくれませんか…?」
すると佳奈恵さんはドアの向こうを指さし、泣きながら
「だって!!あんなのになりたくない!!!…噛まれたくない………………!!!!」
こんな状況だ、私の精神もギリギリで頭が痛くなってきた。
あなた「っ…」
私はその場にしゃがみ込んだ。
「あなた…?ダイジョウブ?」
あなた「あ……はい。大丈夫、です。」
「無理しないデ。」
彼はなんで優しいんだろうか。自分がいつ死んでもおかしくないのに…
すると等々力さんが佳奈恵さんの頭に銃を突きつけた。
が、それを間宮さんが止めにはいる。
「馬鹿なことすんなよ!!!」
すると等々力さんは間宮さんの胸ぐらを掴み話し出した。
「っバカはどっちだよ!!諦めなければ道は開く?…」
「よく見ろよ!!!どこに道なんかあんだよ!どこ行ったって地獄じゃねぇかっっ!!!!」
「地獄だとしても前に進むしかねぇだろ!!」
ー諦めなければ道は開くー
道は、見つけるのではなく、作る物なのかもしれない…
その言葉の意味を考えた。
「道がなきゃ作ってやるよ…」
そう言うと間宮さんはカーテンを外して破き始めた。
ミンジュンくんも手伝い始めた
私も、と思い足を動かした次の瞬間、
大きな音をたて、命綱であったドアが壊れた。
「押さえろっっ!!!」
私はその言葉を聞き、足の向きを変え、ドアを押さえた。
しばらくしロープが完成し、下に降ろす……が、ロープの下には
大量のアイツらがいた。
あなた「え……」
終わった…そう思ったのも束の間、
間宮さんが武器を投げろと、指示をし、
下へと降りた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。