第15話

vierzehn 天に届く場所
408
2021/05/09 11:47
衝撃の事実を知ったグルッペンたち。
それは、ロイバァが最年少であること。
グルッペン
グルッペン
え、ほんまか?お前
キャプテン・ロイバァ
キャプテン・ロイバァ
そうだが?
エーミール
エーミール
いつから、海賊を?
キャプテン・ロイバァ
キャプテン・ロイバァ
ん〜いつだったかな……多分8歳くらいから船に居たと思う
そんな小さな頃から海賊として生きていたのか…と思うグルッペンたち。
彼は過去を少しだけ、話した。
ショッピとチーノの出会いだけを。

ショッピとチーノと出会ったのはロイバァが9歳の頃、港町にある奴隷市場で出会ったのだ。
ロイバァは『自分と同じ歳の人間が何故鎖に繋がれている』のか理解できなかった。
その時の船長たちも助けようとせず、ロイバァは腹が立ったそう。
ショッピ
ショッピ
もしかして、それで血塗れやったん?
キャプテン・ロイバァ
キャプテン・ロイバァ
おう。揉めてしまってな。嫌気がさしてな。
ロイバァは財宝とショッピとチーノを奪い町を去ったそう。
そして、自分の船を手に入れ海賊となったそうだ。
トントン
トントン
初期メンバーなんや。
イロニーとガオナァ
チーノ
チーノ
そうそう!
ふと、疑問が生まれた。ショッピとチーノ以外に船員は居なかったのだろうか?と。
エーミール
エーミール
他にも乗組員は居たんですか?
その質問をしたのはエーミールだった。彼は疑問に思ったことをすぐに聞いてしまう。

しかし、ロイバァは答えなかった。
キャプテン・ロイバァ
キャプテン・ロイバァ
その質問には答えられない。

とっとと飯を食って仕事につけ。さもなくば昼飯は無しだ。
そう言い、彼は甲板へ出て行った。
彼の触れてはいけない部分に触れてしまったと落ち込むエーミール。
少し時間がたち、ロイバァを探しに来たロボロは………
ルスト
ルスト
キッキ♪
ロボロ
ロボロ
この!!返せ!!!
ルストに顔布を盗られていた。
コネシマやシャオロンは笑っているだけで助けようとはしない。
なんなら、ルストに便乗して悪戯をやり出す。
ロボロ
ロボロ
返せって言うとんねん!!!!
ルスト
ルスト
きー!
ロボロ
ロボロ
煩いわ!!!
コネシマ
コネシマ
お前じゃい!!
トントン
トントン
お前じゃい!
なんて茶番までやり出す始末。
まさにカオスである。
ルストはマストを上り、上にある見張り台へ向かう。
ロボロもなんとか向かおうとするが流石に無理があった。
網を使い上に向かうロボロ。足を踏み外せば海へドボン、だ。
上に行けば行くほど、風は強く落ちてしまいそうになる。なぜ、ルストはホイホイ登れるのだろう?
ロボロ
ロボロ
はぁ……はぁ……
戦争終わってから……筋肉、落ちたな
なんて言いながら登る。
キャプテン・ロイバァ
キャプテン・ロイバァ
みたいだな?
ほれ、捕まれ。
ロボロ
ロボロ
きゃ、キャプテン?
こんなとこに、おったんか
キャプテン・ロイバァ
キャプテン・ロイバァ
おう。先程、ラーヴァに代わってもらった。
眺めがいいぞ。
ロボロ
ロボロ
え。
ホンマや!!すげー!!
上から見る海は壮大で、とても素晴らしかった。
風は強いが景色は最高である。
キャプテン・ロイバァ
キャプテン・ロイバァ
お前の目なら見えるだろう。
ほれ。
ロイバァに望遠鏡を貰い覗いてみる。
その先にあったのは一つの島。
ロボロ
ロボロ
!!
キャプテン!島、島あるよ!!
キャプテン・ロイバァ
キャプテン・ロイバァ
あぁ、そうだな。

お前ら、島が見えたぞ!!
ショッピ
ショッピ
お!もう、見つけたんすか?
鬱先生
鬱先生
早ない!?
など、騒ぐ声が聞こえる。
キャプテン・ロイバァ
キャプテン・ロイバァ
ラーヴァと協力して見張りをやって貰いたい。倉庫と兼任だが。
俺も居るから安心しろ
そう言い彼はロープを使って華麗に降りていった。
ロボロは空を見上げて手を伸ばす
ロボロ
ロボロ
ふふ!!
そして、楽しそうに笑った。
ロボロ
ロボロ
あ、あの猿どこ行ったんや
ロボロとルストが仲良くなるのはまた別の話…

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