ゴミが飛んでくる…
ゴミをまじまじ見ると…どうやらタ…バ…コと言うもののゴミらしい…
俺はそれでも絡みたいからと飼い主の足を軽く引っ掻く…
俺の体めがけて…拳が飛んでくる
いつもよりも痛い…
てか毎日のように暴力を振るわれるから…この痛みはずっと続いてるんだけどね…
小さい声でわからなかった…
俺はなんて言ってるのかがわからなかった…
だから……
お手玉を飼い主の方へ飛ばしてみる
飼い主は…俺の首を掴んでダンボールに入れる
そして外に連れて行かれて…電柱の端に……
俺はひたすら鳴いた…でも声は届かなかった…
なんでまた戻りたいと買って思うかって?
それは飼い主が好きだったから…
俺は…鳴いてる内に自然と眠ってしまった…
どうやら飼い…元飼い主さんの暴力を受けてた小さい体が限界らしい……
意識がなくても…分かるみたい……
冷たい物が…雨が降ってきたみたい……
俺は…自然とあんな飼い主さんと離れたい…などと思ってたのかな?
…でも思ってしまうことは……「俺の飼い主さん…俺は捨てられても…あなたが幸せになれる日を願ってるよ…」と
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!