という文が、朝三時に送られてきていた。
気付いたのは朝起きて七時で、急いで連絡を返した。
その連絡は隣人含め三人のグループチャットで、
奏生も後から加わった。
一回既読が付いてから静まった。
まぁそうだろう、一人暮らしでたこ焼器を持ってる方が珍しいのかもしれない。
ここでいう友達は未桜のことで、未桜は見た目がキモいと言うことでタコが嫌いだった。
ここまでチャット。
晴果と奏生だと比較的落ち着いて話をするが、
ヒロがそこに混ざると化学反応のようになる。
刺激的で面白い雰囲気になる、
正直そういう人材はホストに向いているだろう。
それから土曜日、晴果は一応お菓子を持って外に出た。
正月明けの2日、未桜と初詣の帰りに奏生に会った。
私の家で飲もうとしたところ、コンビニから帰る奏生を未桜が捕まえた。
だが実際話していたのは晴果で、コンビニの食べ物だけじゃいつか体を壊す。
肉じゃががあるから食べてくれとタッパーに入れ渡したのだ。
『ピンポーンッ』
呼び鈴をならすと中から走る音が聞こえ、勢いよく扉が開いた。
前に来た時とは違って色んなものが増えていた。
こたつもあることでより鮮やかだった。
『ピンポーンッ』
若干困り笑いでさっきの勢いはどうしたというレベルの顔だった。
ドアが開いた音がした瞬間、
アレ特有の声。
男性の低めの声から出される高い声。
それから廊下を通り部屋に来ると、既にヒロが腰を捕まれていた。
そのおと…いや、人は、手を自分の頬に当てて私達を見た。
彼…?彼は、世間一般で言う、
オカマだった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。
登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。