樹side
ジェシーから電話がきた。胃腸炎って聞いてたから、なんとなく電話くるような気がしてたんだけど。
気持ち悪いって過呼吸起こしてるから
あぁ、吐くのが怖いんだなって気付く。
あいつ嘔吐恐怖症だから、今までにも見たことあるんだよね。こんだけ長い付き合いだから一応対処の仕方も分かる。
とにかく急いで家に向かったら
ベッドで苦しそうにしてるジェシー。
(ジェシー) はぁ、気持ち悪い、、
どうやら病院でもらった薬も飲めてないみたいで、これじゃ吐き気収まらないし、、
お腹も痛いみたいでさっきからずっとさすってる、、
(ジェシー)うぅ、や、だ、はぁっ、
もう限界だと思って近くにあった洗面器を持たせる。
(樹)だいじょうぶだから、ね?怖いけど吐いちゃったほうが楽だよー。
背中をさすってやるとビクンって、背中が波打った。
(ジェシー)だめ、、はぁ、は、むりっ、、
あーしんどいよね、、怖いんだもんな、
でも体はもう限界みたいで、、
(ジェシー)うぅ、うぅ、うぇ、っ、はぁっ、はぁ、、
少し吐いたジェシー。でもまたそれがパニックに繋がる。
(ジェシー)うぇ、はぁ、は、はぁうぅ、
(樹)ジェシー落ち着いてー?上手に吐けてるからね、、
なかなか止まらない吐き気に涙目になってる。
(ジェシー)はぁ、は、ごめん。もうだいじょうぶだから、、、
なんとか収まったけど薬飲めてないからか、今度はお腹をさすり出すジェシー。
しばらくしたらトイレに駆け込んじゃった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!