第105話

RYOHEI.1
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2020/10/26 14:06
阿部side

朝起きるなり、回る視界、ガンガンする頭


(阿部)って、はぁ、、


何なのこれ、、初めての感覚に戸惑う。


熱もないし、風邪っぽさもないし、、


だから薬も何を飲めばいいか分からなくて

重たい体を引きずるように現場に向かう。



今日は佐久間と2人で雑誌取材だからまぁなんとかなりそう、、かな、


佐久間って観察力あるからすぐにばれちゃいそうだけど、なんとしても隠しときたい。


だって佐久間絶対色々気を使ってくれるから、、そんなん申し訳なさすぎる、、



(阿部)おはよ、佐久間。

普通に挨拶して普通にソファーに座る。


(佐久間)阿部ちゃん、体調良くないでしょ?


はっ、えっ、何。もうばれたの。

まだ俺何もしてないし、おはよ、って言っただけなんだけど、、


(阿部)なんで?大丈夫だよ、、


(佐久間)そうなの?


そうそう、大丈夫、って言おうとしたんだけど、さっきまで収まってた目眩がまたやってきて、



ぐらっ

一瞬視界が歪んで思わずしゃがみこんだ。


(阿部)っ、、


(佐久間)ちょっと阿部ちゃん?
ほら、大丈夫じゃないでしょ?


(阿部)大丈夫、目眩がしただけ、、


ふらふらの体を起こしてソファーに座る


(佐久間)顔色最悪じゃん。どこがしんどいの?


(阿部)ちょっと朝から目眩がして、頭が痛いだけ、、大丈夫だよ、


(佐久間)それは大丈夫っていわないのー。


ちょっとごめんね。って俺のまぶたをめくる佐久間。


(阿部)え、何、、


(佐久間)うわ、真っ白じゃん。貧血だよこれ。


貧血?


(阿部)貧血なんかしたことない、、


(佐久間)阿部ちゃん最近疲れてるでしょ、疲れてたらなりやすいんだよ。



(阿部)大丈夫、取材いこ、、


全然大丈夫じゃないけど仕事だし、、


取材だから座りだし大丈夫だよね、、




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