第109話

JURI.2
7,631
2020/10/26 14:44
大我side

ガシャンッ


となりの部屋から大きな音が聞こえた。


(大我)どうかしましたか??


(スタッフ)機材が倒れて、、撮影してた樹くんが、、


樹が機材の下敷きになった。


その言葉を理解するのに時間がかかった。


なんで、どういうこと、、


混乱した頭で隣の部屋へ向かう。



(スタッフ)樹くん!!


スタッフさんが必死に声を掛ける先には機材の下敷きになって、頭から血を流した樹がいた。


待って信じられない、、



(大我)樹!?樹!


思わず樹の体を揺らす。


(北斗)待って。揺らさない方がいい。


(ジェシー)機材はどかせれたね、、


(慎太郎)救急車呼ぶわ!


どんなに話しかけても
どんなに肩をたたいても

目を開けない樹。ただただ、怖くてパニックになる。


(優吾)大我、落ち着いて、、


北斗が頭を押さえて止血しようとしてくれてる、


(北斗)樹!樹!だめだ、反応がない、、



しばらくして救急車が着いた。俺と北斗が乗り込む。


救急車に乗ってからも、樹は点滴に繋がれて何も話さなくて、手は冷たくて、


その細い体が一段と細くみえた。


嫌な妄想ばかりしてしまう。


俺は何も出来てないし、もし樹が死んじゃったら、、なんて最悪なことを考えてしまう、


ただおれは樹の手を握ることしかできなかった



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