第14話

僕を愛して…1 (長尾受け)
9,936
2022/01/07 04:35

誰かに愛されたい。





そう思ってた。




前までは。




でも今はそんな感情すら、




生まれてこない。









僕がまだ赤ん坊の頃親が交通事故に合った。




僕だけ奇跡的に生きていて、それからは
養子になった。





養親は最悪でろくにご飯もくれず、




小学生の頃には僕を雑用し、




家事を全てやらされ、




気に食わない事があれば暴力をされる。




それだけで精神的にだいぶキツかったのに、




中学に上がりいじめをされるようになった。





理由はずっとマスクだから。





小さい時から暴力をされ、




顔も体もアザだらけ、





養親に「お前の顔を見ていると腹が立つ」





と言われ殴られる。





そんな醜い自分が嫌いで、





学校ではアザを隠すために、




家では殴られないためにずっとマスクをつけている。




いじめっ子
お前後で屋上来いよ?
長尾謙杜
長尾謙杜
…はい
今日もか…
いじめっ子
掃除当番変われって言わなかった?笑
いじめっ子
お前のせいで俺が怒られたんだけど?
いじめっ子
どうしてくれんの?
長尾謙杜
長尾謙杜
せ、先生に呼び出さ、
いじめっ子
言い訳してんじゃねぇよ!
ドカッ(お腹を殴る)
長尾謙杜
長尾謙杜
う"ッ
いじめっ子
キモイんだよお前
いじめっ子
お前の顔見るとイライラすんだよ
いじめっ子
なぁ?学校来んなって言わなかった?
ガシッ(髪を掴む)
長尾謙杜
長尾謙杜
い"ッ
いじめっ子
お前がいない方がみんな幸せなんだよ笑
いじめっ子
明日から来んじゃねえぞ?
いじめっ子
わかったか?
長尾謙杜
長尾謙杜
……
ドカッ(お腹を殴る)
長尾謙杜
長尾謙杜
う"ッ
いじめっ子
返事は?笑
長尾謙杜
長尾謙杜
はい…
そうだよね…





僕がいない方がみんな、





幸せなんだよね、





なんだ




早く気がつけばよかった…笑





いなくなっちゃえばいいんだ、






この世から。





僕はバッグからカッターを取り出す。






1度自傷行為を試みたことがあるが、





その時は怖くて出来なかった。
長尾謙杜
長尾謙杜
今なら出来るよね、
どうせ死ぬんだし、





僕はそっと自分の腕に刃を通した。
長尾謙杜
長尾謙杜
い"ッ…
傷口からぽたぽたと血が落ちる。
長尾謙杜
長尾謙杜
なんだ…
長尾謙杜
長尾謙杜
案外痛くないじゃん…笑
感覚が麻痺していて、




痛みすら分からなくなっていた。





僕はもう一度他の場所に刃を通した。





ガチャ
長尾謙杜
長尾謙杜
?!
道枝駿佑
道枝駿佑
え、
道枝駿佑
道枝駿佑
なに、してんの?
同じクラスの無口イケメン道枝駿佑だ。
長尾謙杜
長尾謙杜
……
右手にはカッター、左手は傷口





そんな僕を見て同様しない訳が無い。





同様した道枝くんが急いで駆け寄ってくる。
道枝駿佑
道枝駿佑
ティッシュとか、ハンカチとか無いの?
長尾謙杜
長尾謙杜
…ない
道枝駿佑
道枝駿佑
俺も無いよ…
道枝くんは必死に悩んだ末




僕の腕に顔を近づけ




血を舐めてきた。
長尾謙杜
長尾謙杜
え、
長尾謙杜
長尾謙杜
ちょっ
長尾謙杜
長尾謙杜
何して、いたッ
道枝駿佑
道枝駿佑
こうするしかないだろ…
長尾謙杜
長尾謙杜
ありがと…
道枝駿佑
道枝駿佑
とりあえず来い、
そう言い放ち僕の手を握って走り出し




僕達は学校を出た。













next…
作者
作者
この話ちょっとだけ長引くかもです!
作者
作者
後先わかりませんが…笑

プリ小説オーディオドラマ