第110話

残酷な現実⑮
1,538
2020/03/24 12:46
あれから2日
今日は社長とまるがどうしても仕事を外せないらしい
代わりに今度は脇と銀太が来てくれた
DJ銀太
DJ銀太
ふぉい….どんな?
MG脇
MG脇
毎日来れんでごめんな…
DJふぉい
DJふぉい
この前検査結果返って来て、いい結果が出てるっちゃん
DJふぉい
DJふぉい
忙しいのに来てくれてありがとな…
DJふぉい
DJふぉい
俺の仕事までしてくれて…
DJ銀太
DJ銀太
んーん、いいっちゃん
MG脇
MG脇
ふぉいの仕事は長い時間彼女ちゃんと一緒にいることや
DJふぉい
DJふぉい
ん…
俺たちは両脇に座り手を握った
DJふぉい
DJふぉい
ほら…、今日は脇と銀太が来てくれたよ?
DJ銀太
DJ銀太
おーい、まだ寝てるの?起きて飲みに行くよ?
MG脇
MG脇
俺、お腹すいたよー…
DJふぉい
DJふぉい
ほら笑。二人とも待ってるよ?そろそろ起きようよ…
DJ銀太
DJ銀太
ふぉい…、少し笑えるようになったんやな
MG脇
MG脇
ふぉいは笑顔なのがいいっちゃん
DJふぉい
DJふぉい
ん、俺泣くの辞めたっちゃん。笑って迎えてあげるのが彼氏の役目や
そういうふぉいは前よりずっと顔つきがかっこよく
良い旦那さんになれると思った
DJ銀太
DJ銀太
ふぉい、良い旦那さんになれそうやね
DJふぉい
DJふぉい
え…?
MG脇
MG脇
ほんと、子供が出来たらいいパパにもなれそう
DJふぉい
DJふぉい
ほんとに…?
DJ銀太
DJ銀太
おぅ!俺が言うんだせ?間違いないっちゃん!
MG脇
MG脇
子供出来たら俺なんて呼んでもらおうかな…
DJふぉい
DJふぉい
まだ気が早いっちゃん
DJふぉい
DJふぉい
でもいつかそんな家族になりたいな…
DJ銀太
DJ銀太
ん、ふぉいならなれるっちゃん…
MG脇
MG脇
俺らも応援するよ…
DJふぉい
DJふぉい
ありがとう…
俺は脇と銀太のおかげで笑って過ごせた
笑わなきゃ彼女が起きたとき怒られるな
なんで絃歩くん笑わないの!って…
彼女を笑顔で迎えるためにも俺は笑っていた















気づけば外は太陽が沈みかけていた
今日の面会時間は終了
脇と銀太は帰らないといけなくなった
DJ銀太
DJ銀太
じゃあふぉい、俺たちは帰るよ…
MG脇
MG脇
一人で大丈夫か…?
DJふぉい
DJふぉい
ん…、俺は大丈夫。二人ともありがとう…
DJ銀太
DJ銀太
ううん…、じゃあ次は明日の午後やな…
MG脇
MG脇
明日また来るっちゃん…
DJふぉい
DJふぉい
うん、ありがとう…
DJ銀太
DJ銀太
じゃあ…な
MG脇
MG脇
ふぉいも寝ろよ…
DJふぉい
DJふぉい
うんっ、じゃあ…
ガラッ
二人は帰っていった
俺は彼女のベッドのそばに行く
DJふぉい
DJふぉい
今日はみんな帰っちゃったよ…
DJふぉい
DJふぉい
今日は脇と銀太来てくれたからね…
DJふぉい
DJふぉい
明日は…みんな来るってさ…
相変わらず彼女は反応しない
でも俺はくじけず話しかけ続けた
DJふぉい
DJふぉい
あっ、俺今日持ってきたものがあるっちゃん
俺はポケットからあるものを取り出した
DJふぉい
DJふぉい
これだよ…
そこには血まみれのブレスレットがあった
DJふぉい
DJふぉい
これ…握ってくれてたんだよね
DJふぉい
DJふぉい
今から綺麗にするからね…
俺は濡れたタオルを持ってきてブレスレットを拭いた
DJふぉい
DJふぉい
これのおかげで命が助かったのかな
DJふぉい
DJふぉい
そうだったらこのブレスレットはずっと付けとかなきゃ
俺は綺麗に血を拭き取り元の輝きに戻した
DJふぉい
DJふぉい
ほら、ピカピカになったよ…っ
俺は彼女の手を取りブレスレットを通した
シャラッ
DJふぉい
DJふぉい
ん…やっぱりよく似合ってるね…
DJふぉい
DJふぉい
あっ…落ちそう…っ
彼女はずっと食べてないせいでやせ細っていた
DJふぉい
DJふぉい
目を覚ましたら何しよっか…
DJふぉい
DJふぉい
まずはいっぱいお話しよ?
DJふぉい
DJふぉい
散歩も行こう…
DJふぉい
DJふぉい
ショッピングも行く?お揃いの服買ってるからこれ着ていこ…?
DJふぉい
DJふぉい
あっ…旅行行きたいなぁ。温泉とかどう?
俺は覚悟した思いを呟いてみた
DJふぉい
DJふぉい
俺…結婚を意識するようになったっちゃん…
DJふぉい
DJふぉい
元気になったら…プロポーズ…させて…ね
俺は彼女の手を握り励まし続けた
DJふぉい
DJふぉい
頑張れ…っ、俺はずっといるよ…
俺は彼女の顔を見ていた
見とれるほどの綺麗な顔
気づけば俺は寝てしまっていた
繋がる俺と彼女の手
握り返してはくれないが繋がっている嬉しさがあった
俺は彼女が目覚めるのを夢見ていた

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