打ち明けてくれた日から数日
出かける時はいつも一緒で、一人にしないように心がけた
私たちは雑談をしながらも帰るが、やっぱり聞こえる足音
事務所の場所もバレてるよね…
俺たちは急ぎ足で事務所に向かった
ガチャ
絃歩くんは自分の部屋に戻って行った
私はキッチンに立ってカレーに入れる野菜やお肉を準備した
そんなことを考えながらカレーを作る準備をした
絃歩くんは毎日疲れてるからご飯の時くらいゆっくりして欲しい
そんな思いを込めて作った
ピロンッ
次の工程に進もうと思ったらスマホが鳴った
私は濡れた手を拭いてスマホを見に行った
私は差出人の分からないメールを開いた
お前だけ幸せになるのは許さない。
命が惜しければ今の仕事を捨ててあの男とも離れろ。
いつも一緒に歩いている男だ。
有名人なのはわかっている。
指示に従わないならそのグループにも危害を加える。
お前のことは監視している。
言うことが聞けないならお前も周りのやつの命も無い。
そう、脅迫メールだ
隣にいる男って絃歩くんのこと…?
私が離れなければ命が危ない…?
私は不安になって立ちくらみがした
フラッ
バタンッ
微かに聞こえるまるくんと絃歩くんの声
でも返事は出来ない
私は絃歩くんの声が少し聞こえたまま意識を手放した
俺は口に耳を近づけた
俺は彼女を抱きかかえ自分の部屋に入った
ガチャ
ポスッ
ファッサァ…
俺は彼女をベッドに下ろし布団をかけた
彼女から返事はない
自然と涙がこぼれる
俺は彼女に付いておきたい気持ちでいっぱいだが、りゅーに話を聞くために部屋を出ることにした
ガチャ
そこに広がるのは言わゆる『脅迫メール』
内容はえげつないものであった
俺はお礼を言って、彼女のいる部屋に向かった
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。