光がカーテンの隙間から差し込む朝
彼女は目を擦りながら支度をしに行った
しばらくして用意は終わった
ガラッ
ガラッ
俺は病室を出て、急いで花屋に向かった
ウィーン
そう俺は事前に電話で予約していた
そりゃそうだよ、これはすぐには作って貰えないから
そう、俺は108本のバラの花束を頼んでいた
『結婚してください』その意味を表す
それから店員さんは紫のリボンを巻いてくれた
俺はバラの花束を持って店を出た
次に向かうのは俺の自宅
帰ってスーツを着て、ヘアセットしなくちゃ
周りの人の視線が…笑
でも、気にせず家に向かった
ガチャ
俺はやる気を出した
俺はスーツを取り出した
もちろん今日のためにパーティー用タキシードを新調した
ちょっと高級感があって気が引きしまる
普通のスーツではなく、タキシードを選んだ理由はもちろんある
プロポーズという特別な一瞬にかける想いは今までとは違う
俺は椅子に座ってヘアセットの準備を始めた
俺はドライヤーを取り出してブローした
俺は不安だったが、これでも元美容専門生
やるときはやる
俺は手に取り髪になじませた
試行錯誤しながらヘアセットした
シューッ
俺は椅子をたち鏡の前に行った
シャツ、ネクタイ、ジャケット…
1つずつ丁寧に通す
俺はネクタイを締めた
シュルッ
キュッ
俺は覚悟を決めた
片手に花束、片手に指輪
俺は覚悟を心に家を出た
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!