第87話
初めての沖縄旅行⑰
絃歩くんが寝たのを確認して私は部屋の片付けを始める
昼頃にはチェックアウトだ
ふと絃歩くんの顔を見る
すやすやと眠るその顔に安心した
何故あんなにうなされていたのか
何故あんなに『行かないで』と求めるのか
何が伝えたいのか
真相は分からなかった
私は絃歩くんの荷物をまとめた
しばらくしてベッドがゴソゴソとしていた
俺は寝汗をかいていた
ゴソゴソゴソゴソ
絃歩くんは元気になったのか自分で着替えてた
俺は彼女には本当に感謝している
せっかくの沖縄でデートにだって行きたかったはず
我儘も言わず俺の看病をしてくれた
俺は心の中で感謝しながら少しでも2人の時間を作りたくて急いで準備した
しばらくして片付けが終わり部屋は綺麗になった
俺は申し訳なくて頭が上がらなかった
俺は彼女の手を繋いだ
俺らは部屋をあとにした
下に降りるとあのホテルマンさんが待ってくれていた
私はチェックアウトをして玄関に向かった
ホテルマンさんは私たちが見えなくなるまで、見送って下さった
俺たちは教えてもらったカフェに向かった
カランカランッ
店員さんはお冷を置いて席を後にした
彼女が指さしたのはタコライスだった
店員さんは一礼してその場を後にした
この後の計画を話してるとご飯が運ばれてきた
俺たちはゆっくり食事をしながら話をたくさんした
思い出やこれからのことも
時計を見れば15時を示していた
ギュッ
俺は彼女の手を繋ぎ引いて歩いた
あの海を目指して