第124話

あの頃描いた未来を⑧
1,326
2020/03/27 13:15
俺は手を取り進む道
あなた
あなた
ん…?こっちって…
DJふぉい
DJふぉい
いいから…
多分彼女は気づいている
事務所に向かっていることを
あなた
あなた
絃歩くん…、もしかして…事務所行くの?
DJふぉい
DJふぉい
ん…
俺は手を引き着いたのは事務所の前
あなた
あなた
用事でもあるの…?
DJふぉい
DJふぉい
着いてきて…
俺はただ一言だけ行って玄関を開ける
ガチャ
あなた
あなた
えっ…
DJふぉい
DJふぉい
こっちだよ?
俺は姫を扱うかのように手をとる
あなた
あなた
これって…バージンロード…?
DJふぉい
DJふぉい
うん…足元気をつけてね
静かに歩く長い廊下
ドクッドクッドクッドクッ
うるさい心臓
緊張で足が震えた
それでも俺は彼女をエスコートするため
しっかりと手を引き歩いた
DJふぉい
DJふぉい
こっちだよ…
ガチャ
あなた
あなた
わぁ…っ…!
目の前に広がる綺麗に彩られた広い部屋
元のリビングとは思えない
俺はクルっと彼女の方を向き手を離した
DJふぉい
DJふぉい
ここで…待っててくれる?
あなた
あなた
…うんっ?
俺は手早くバラの花束と指輪を置いた部屋に向かった
ガチャ
DJふぉい
DJふぉい
…!みんな…
DJ社長
DJ社長
ほら、花束持って
DJまる
DJまる
指輪をセットして
MG脇
MG脇
大丈夫、お前ならできるっちゃん
DJ銀太
DJ銀太
頑張れよ…!
DJふぉい
DJふぉい
…っ、ありがとう…
DJ社長
DJ社長
ほら、行ってこい
DJふぉい
DJふぉい
はい、行ってきます…!
DJ社長
DJ社長
おぅ
部屋を出るふぉい
その後ろ姿は覚悟を決めた大人になった姿だった















ガチャ
あなた
あなた
あっ、絃歩くん…って
あなた
あなた
えっ…?
DJふぉい
DJふぉい
遅くなってごめん…
あなた
あなた
それって…?
DJふぉい
DJふぉい
花束っちゃん…
DJふぉい
DJふぉい
今から言うこと…聞いて欲しい
あなた
あなた
…っ、うんっ
DJふぉい
DJふぉい
俺、あの日すごい後悔したっちゃん
DJふぉい
DJふぉい
俺がもし起きていたら、あんなことにはならなかった
DJふぉい
DJふぉい
俺が守り続けるって言ったのに傷つけたのは結局俺っちゃん
DJふぉい
DJふぉい
手術室から出てきて眠っているのを見て
DJふぉい
DJふぉい
どんなに俺自身を恨んだか
DJふぉい
DJふぉい
目を覚まさない毎日に俺が諦めて逃げ続けとった
DJふぉい
DJふぉい
頑張ってくれとるのに、辛いのは自分じゃないのに
DJふぉい
DJふぉい
医者からもう命の保証はないって宣告された時、人生の絶望を味わった
DJふぉい
DJふぉい
だから俺が次は待っていてあげないといけないと思って先に逝こうとしたっちゃん
あなた
あなた
…っ
DJふぉい
DJふぉい
でもりゅーに殴られて、社長に殴られてそれで目が覚めた
DJふぉい
DJふぉい
あっちで待つのは本当の優しさではないってことに
DJふぉい
DJふぉい
毎日毎日一人ぼっちで、目を覚ますまで俺一人で過ごす寂しさを改めて理解した
DJふぉい
DJふぉい
目が覚めたとき、俺初めて自分の生きている意味がわかった
DJふぉい
DJふぉい
声が聞ける、手を握り返してくれる、抱き合える
DJふぉい
DJふぉい
それが当たり前じゃないって気づいた
DJふぉい
DJふぉい
いつも家族を見る度に悲しそうな顔するのを俺は見るのが辛かったっちゃん
DJふぉい
DJふぉい
だからこそ、俺は家族になって子供をその手でそっと抱きしめてあげてほしい
DJふぉい
DJふぉい
俺とこれから先、一緒に人生を歩んで欲しい
DJふぉい
DJふぉい
俺に残りの人生…委ねてくれますか…?
DJふぉい
DJふぉい
俺の隣に最期まで居てくれますか…?
DJふぉい
DJふぉい
俺のこと、最期まで愛してくれますか…
あなた
あなた
…っ、グスッ…
彼女の目からは綺麗な雫が流れている
俺は一呼吸置いて、膝まづいた


そっと差し出す108本のバラの花束


そして声を振り絞り言葉を綴った
DJふぉい
DJふぉい
俺と…、結婚してください…っ
あなた
あなた
こんな…っ、私で良ければ…っ
あなた
あなた
よろしくお願いします…っ
DJふぉい
DJふぉい
…っ
カサッ
彼女はバラの花束を受けとってくれた
目から大粒の涙が流れる
DJふぉい
DJふぉい
ありがとう…っ
あなた
あなた
ほんとに私でいいの…っ?
DJふぉい
DJふぉい
もちろん、この先他の人なんか考えられんよ
俺はそっと彼女の手をとる
ポケットから婚約指輪を取り出した
あなた
あなた
…っ、それ…っ
DJふぉい
DJふぉい
ん、左手を…
俺はそっと彼女の左手の薬指に指輪をはめた
華奢な手に光り輝く指輪
あなた
あなた
すごい…、キラキラしてる…っ
DJふぉい
DJふぉい
2人を表すダイヤと俺の紫だよ
あなた
あなた
ありがとう…っ、ほんとに…
DJふぉい
DJふぉい
お礼を言うのは俺の方、一緒にいてくれてありがとう
DJふぉい
DJふぉい
俺、ほんとに嬉しいよ、人生で一番って言っても過言じゃないくらい
DJふぉい
DJふぉい
これからは『松本』だね
あなた
あなた
うんっ…!
あなた
あなた
私もほんとに嬉しい、絃歩くん、これからよろしくお願いします
DJふぉい
DJふぉい
俺の方こそ、よろしくお願いします
どちらともなく近づく唇
俺たちはそっと口付けをした
DJふぉい
DJふぉい
チュッ…
あなた
あなた
ん…
今までで一番優しくて、愛が深いキスだった
『愛してる』
そう伝わるように
DJふぉい
DJふぉい
好きだよ…愛してる…
あなた
あなた
ん…、私も…愛してる
俺たちは抱きしめ合い身を委ねるように口付けした
しばらくして離れる唇
DJふぉい
DJふぉい
ほんとにありがとう…っ、夫婦になってもずっと愛してるから
あなた
あなた
私も…、ずっとね…
2人で見つめあった
今までよりもぐっと気持ちが伝わって嬉しくてしょうがなかった





ガラッ
パンッ…!パンッ…!
DJ社長
DJ社長
おめでとーう!!
DJまる
DJまる
ふぉいぃぃ〜!おめでとう〜!
MG脇
MG脇
おめでとう!
DJ銀太
DJ銀太
ふぉい!良かったな!おめでとう!
DJふぉい
DJふぉい
おうっ…!本当に嬉しいっちゃん!
あなた
あなた
みんな!居たの!?
DJふぉい
DJふぉい
そうっちゃよ?この部屋とかも全部してもらったっちゃん
あなた
あなた
そ、そうなの!?
DJ社長
DJ社長
そうっちゃよ〜
DJまる
DJまる
ほんとにおめでとう、すごくお似合いばい
MG脇
MG脇
お前ら綺麗すぎ
DJ銀太
DJ銀太
俺も嬉しいよ…っ、グスッ
あなた
あなた
銀ちゃん!?
DJふぉい
DJふぉい
なんで泣いとるん!
DJ銀太
DJ銀太
俺…っ、ほんとに2人がまた幸せを掴めたことが嬉しくて…!
DJ銀太
DJ銀太
不幸も乗り越えた2人っちゃん、これから怖いものなんかないよ!
DJ銀太
DJ銀太
いい夫婦になれよ!
DJ社長
DJ社長
銀太、良い奴やな、ほんとに。
MG脇
MG脇
いい夫婦になってくれよ?子供も楽しみにしとるっちゃん
DJまる
DJまる
絶対可愛いっちゃろーね
DJふぉい
DJふぉい
そりゃ、そーばい!こんな美人やぞ!可愛いに決まっとる!
あなた
あなた
もうっ…!///
DJふぉい
DJふぉい
これから相談して子供は作るっちゃん
DJふぉい
DJふぉい
いつか欲しいねっ
あなた
あなた
そうだねっ///
DJまる
DJまる
ふぉい、ヤリすぎるなよ笑
DJ銀太
DJ銀太
ほんとにそうや笑
MG脇
MG脇
腰壊すぞ笑
DJ社長
DJ社長
事務所でヤんなよ?笑
DJふぉい
DJふぉい
うるさい!気をつけますわ!笑
あなた
あなた
もー!みんな変態!!
DJ社長
DJ社長
ごめんごめん笑
DJ社長
DJ社長
ほら、今日は俺からのお祝い
DJ社長
DJ社長
みんなでご飯食べいくぞ〜!
DJふぉい
DJふぉい
えっ!いいんすか!
MG脇
MG脇
太っ腹!
DJ銀太
DJ銀太
社長珍しい〜
DJまる
DJまる
まじか!笑
DJ社長
DJ社長
そりゃ、婚約祝いや、大切なメンバーなんやけんこれくらいはさせてよ
DJふぉい
DJふぉい
社長…、ありがとうございますっ
あなた
あなた
ありがとうございますっ
DJ社長
DJ社長
ん、いいとよ?
DJ社長
DJ社長
じゃあ、行こっか
そう言いゾロゾロと出ていくみんな
俺は彼女の手を握った
あなた
あなた
ん…
DJふぉい
DJふぉい
ほら、行こっか
あなた
あなた
うんっ
繋ぐ彼女の手に光る指輪
俺たちは夫婦になった
これからの未来が楽しみだ
最期の日を迎えるその時まで
俺は貴女の隣にずっといるよ
愛してます
これからもよろしくね

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