俺は手を取り進む道
多分彼女は気づいている
事務所に向かっていることを
俺は手を引き着いたのは事務所の前
俺はただ一言だけ行って玄関を開ける
ガチャ
俺は姫を扱うかのように手をとる
静かに歩く長い廊下
ドクッドクッドクッドクッ
うるさい心臓
緊張で足が震えた
それでも俺は彼女をエスコートするため
しっかりと手を引き歩いた
ガチャ
目の前に広がる綺麗に彩られた広い部屋
元のリビングとは思えない
俺はクルっと彼女の方を向き手を離した
俺は手早くバラの花束と指輪を置いた部屋に向かった
ガチャ
部屋を出るふぉい
その後ろ姿は覚悟を決めた大人になった姿だった
ガチャ
彼女の目からは綺麗な雫が流れている
俺は一呼吸置いて、膝まづいた
そっと差し出す108本のバラの花束
そして声を振り絞り言葉を綴った
カサッ
彼女はバラの花束を受けとってくれた
目から大粒の涙が流れる
俺はそっと彼女の手をとる
ポケットから婚約指輪を取り出した
俺はそっと彼女の左手の薬指に指輪をはめた
華奢な手に光り輝く指輪
どちらともなく近づく唇
俺たちはそっと口付けをした
今までで一番優しくて、愛が深いキスだった
『愛してる』
そう伝わるように
俺たちは抱きしめ合い身を委ねるように口付けした
しばらくして離れる唇
2人で見つめあった
今までよりもぐっと気持ちが伝わって嬉しくてしょうがなかった
ガラッ
パンッ…!パンッ…!
そう言いゾロゾロと出ていくみんな
俺は彼女の手を握った
繋ぐ彼女の手に光る指輪
俺たちは夫婦になった
これからの未来が楽しみだ
最期の日を迎えるその時まで
俺は貴女の隣にずっといるよ
愛してます
これからもよろしくね
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。