第107話
残酷な現実⑫
まるside
そう言うから俺は玄関に向かった
俺はやっぱり心配になって玄関を出れなかった
神様は残酷だ
あんなにも想いあってる二人を引き離すなんて
お前がそう出るなら俺は神を信じない
でも、二人を元に戻してくれるなら俺はもう一度神を信じてやる
俺は神に祈る
俺のプライドなんか関係ない
無事を祈りただふぉいを待っていた
10分経っても出てこない
俺は異常な静けさに悪寒がした
俺の脳裏に過ぎる『自殺』の二文字
するとふぉいの部屋から
ガタンッ
大きな音がした
大きな音と共に静かになる部屋
俺は最悪のことが脳裏に走り、部屋に急いで向かった
ダッダッダッダッ
ガチャ
そこには首を吊ったふぉいが居た
体重45㎏の俺が成人男性を持ち上げられるはずがない
でも本気の力を込めてふぉいを持ち上げた
俺は気が動転しそうだった
でもふぉいを助けないと
その一心で声をかけた
俺はすぐに呼吸を確認した
俺は人工呼吸をすべきなのかと戸惑った
すると
ふぉいが一瞬だけど目を開けてくれた
ギュウッ
フッ…
ふぉいはまた気を失った
とりあえず俺はベッドに寝かせることにした
俺にはすごく重かったがこんなことで挫けたくなかった
寝言のようだったが目からは涙が流れていた
俺はさすってあげた
少しでも楽になるように
プルルルルルル
その電話は社長からだった
プツッ
ピーピーピー
俺が今することは泣くことじゃない
ふぉいを元気にして彼女ちゃんの元に戻してやることや
俺はふぉいのそばに座りずっと見守った
時は長く感じた
いつになったら起きるのだろうか
ふぉいも彼女ちゃんもどちらも心配だった
俺は不安をかき消すようふぉいの看病をし続けた