松村「…ひまだねえ、」
『…うん、、』
なんていうような会話をかれこれ何時間も繰り広げている
久々の二人揃ってのオフ
でもコロナでどこも遊び行けないし家でゴロゴロするだけ
今日は北斗の家に私が来ている感じだ
だけど次第に飽きてくるこの生活
松村「………」
『………なんも、することないね』
松村「…ん、、」
『お腹すいてる?…』
松村「…いや別に」
『そ、…っか、』
一日中家にいるだけでそりゃあお腹もすくはずなく
北斗との会話は時間が経つにつれてどんどん減っていく
『…私、帰るね』
松村「……は?」
『いや、…することないし一人の方が北斗もゆっくり休めるでしょ?』
松村「…いや別、、そういうわけじゃ」
『んまあ、帰るわ笑 …また明日ね』
することないし、溜めている録画しておいたドラマでも見ようかななんて
家に帰ろうと玄関の方に向かうと
“ドンッ”
…行く道を手で遮られる
『…ん、?』
松村「……」
『…え、何その手 笑笑 』
松村「…別に帰って欲しいとか言ってないよ?俺」
『いや、まあ言ってないけど笑 私も見たいドラマあるから家戻りたいな~なんて思って』
松村「……じゃあ俺もあなたんち行く」
『へ、……え、なんで笑』
松村「………」
なんて聞くと黙り込んで
本当に出かける準備を始める北斗
『え、いやちょっと待って笑 ほんとに行く気?笑』
松村「……早く」
『いや、え、、?、え、ごめん、ん、?』
私よりも先に家を出ていく
なんなんだ、何を考えてるの、?
彼女である私さえ
何年経っても北斗が何を考えているのかほんとに読めない
私がマンションを降りると、車を回して待ってくれていた
『あ、…ごめん、有難う』
松村「……ん」
なんて短い会話で終わる
今日の北斗はなんだか怖い
不機嫌みたい?
(続く)
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。