男:あっれ〜?こんなとこでどうしたの?
炎薇:え、、、?
男:夜に女の子1人?、、襲われたいの?
炎薇:え、、ちが、、
男:いや〜、最近やってなかったんだよね〜。ね、やっていい?
炎薇:やめ、、やめ、て、、
男:拒否権なんてないよ。そもそも、君が悪いよね。こんな夜遅くに1人でいるのが悪い。しかも、薄着で、、襲ってくださいって言ってるようなもんだよね?
炎薇:やめて、、、
恐怖と寒さで体が思うように動かない。
怖いよ、助けて、、
助けて、焦凍、、
、、、いや、違う。
焦凍は、◯◯が好きなんだよね。
私じゃない、、
きっと、最初の方は本当に私のこと、好きだったんだろう。
でも、飽きられたんだ。
あー、どうしよ、泣きそう。
今まで、人の前で泣いたことなんて、数えるほどしかないのに。
しかも、それは本当に小さい頃。
炎薇:触ら、、ないで、、。
私は、ベンチに寝かせられる。
そして、男は身体の中心をなぞる。
お願いだから、やめて。
誰か、助けて。
こんなんだったら、カルマの家を飛び出さなければ良かった。
こんなんだったら、カルマに襲われてた方が良かった、、のかな。
、、、違う。
私のこと、触って良いのは、焦凍だけなの。
1人、だけなの。
あーあ。
こんなに弱りきった私は、誰にも見られたくない。
恥ずかしいよ。
男:あんた、良い身体してんね。やりがいがありそう。
炎薇:だから、やめ、、
焦凍:炎薇!!!!!
炎薇:え、、、
男:ショート?!、、、って、、あんた、よく見ればフレイリー?!
焦凍:そうだが、、、俺の嫁に何してくれてんだ。
男:よ、嫁?!ヒ、ヒィィ、、、
男は、ものすごい速さで逃げて行った。
あいつの個性だろうか、、、
炎薇:焦凍、、どうして、いるの。
焦凍:炎薇が勝手に家を飛び出すからだろ。
炎薇:焦凍が悪い。焦凍が、、、
焦凍:チゲェって言ってんだろ。何回言わせんだ。
炎薇:違くなんかない。違く、なんか、、ポロポロ
私は、さっきまで堪えていた涙を、一気に流してしまった。
もう、止められない。
頑張って耐えようとするけれど、一向に収まりはしない。
ヤダ、、こんな姿、見せたくないのに、、
ほら、焦凍だって、固まってる。
あーヤダ。
恥ずかしいとこ、見せたら、嫌なのに、、、
私は、顔が見られないように俯く。
すると、焦凍が私を抱いた。
焦凍:ごめんな、、、
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。