焦凍:勘違いさせちまったみてぇで、、でも、俺は炎薇一筋だから。
炎薇:嘘つき。
焦凍:嘘じゃねぇ。嘘だったら、炎薇のために必死で探したりしねぇだろ?
炎薇:っ!!そう、、だけど、、
焦凍:、、、俺は、◯◯とはそんな関係じゃねぇ、、でも、あっちは、、少なくとも、下心はあったらしいがな。
炎薇:き、聞いたの、、、?
焦凍:あぁ。電話するか?
炎薇:しっ、しないっ!!
焦凍:じゃあ、、分かってくれたんだな?
炎薇:、、、うん。
焦凍:そうか、、良かった。ところで、、なんでそんな薄着なんだ。
炎薇:え?っと、、その、カルマんちから急いで逃げて来たから、、その、上着とか、、持ってなくて、、
焦凍:この時期さみぃのに、炎薇は馬鹿なのか。
炎薇:ばっ馬鹿じゃない!!馬鹿っていう方が馬鹿なの!!
焦凍:、、、そうか。
炎薇:え、、、
な、なんで言い返してこないの?
もしかして、呆れられてる?
炎薇:ご、ごめん、、なさい。
そう言い、私は焦凍をさっきよりキツく抱く。
怖い。
相手に下心があったのは分かったけど、私一筋だって言ってくれたけど、
やっぱり心配なんだよ。
焦凍:、、、こんなに弱ってる炎薇を見るのは、久しぶりだ。ほら、、さみぃだろ?
焦凍は、自分の着ていた上着を私に着せた。
焦凍の大きい上着。
嫌でも体格の差を示される。
炎薇:焦凍だって寒いでしょ。わ、私は、個性で、あったかくできるし、、
焦凍:俺も個性であったかくできる。でも、今の炎薇には無理だろ?
炎薇:え、、、?
焦凍:個性で体温操れるくせに、今は震えてんじゃねぇか。、、、身体、つめてぇぞ?
炎薇:っ、、焦凍は、なんでも分かるんだね。
焦凍:あぁ、炎薇のことなら、、多分、なんでも。
炎薇:アハハッ、多分か!
上着をちゃんと着て、焦凍と手を繋いで帰路につく。
、、、良かった、焦凍が、私を好きでいてくれて。
あの後、私を襲った男がネットにあることを載せていた。
『ヒーローショートの嫁ってフレイリーらしいよ?!』
、、、と。
瞬く間にそれは広がり、マスコミも大騒ぎ。
新聞社やネットニュース社から、謝罪を受けたり、新しくインタビューされたり。
、、、そこだけは、あの男に感謝しなければいけない。
焦凍:、、俺、インタビューとか、、慣れねぇ。
炎薇:えぇ、慣れようよ。多分これからはもっと人気出てインタビューなんて日常茶飯事になるよ?
焦凍:そう、、か。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。