Tシャツ専門店で悩みに悩んで、1着買って渡したら、もう文ちゃん、にっこにこ凄いの。
買ってよかったって思うよね。
それから、2人でたこ焼き待ち。
ファン「あ、あの!」
『はい?…あ、』
ファン「浜中文一くんですか?」
文ちゃんはメニューに真剣になっとって、ファンの子の声が届いてへん。
『文ちゃん、ファンの子やで』
文「んー?あ、どうもー」
ファン「本物や…!」
文「偽物おったら怖いやんなー」
ファンの子は握手をしながら、チラッとわたしを見た。
ファン「あの…、」チラッ
文「あー、これ?妹やからね?」
ファン「て、てっきり彼女さんかと…!」
店員「次の方ー、ご注文どうぞー」
『あ、呼ばれたしな、先いってんで?』
文「あ、待って。じゃ、どーもー」
ファンの子に会釈をして、
わたしたちはたこ焼き屋さんで買い物して、次の目的地へと向かっていた。
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ピコン
『龍太くんからや、』
文「無視しといてええよ」
うーわ、怖。
世の中本当に情報出回るの早いわ…。
『遭遇情報出とるって、さっきのお店で』
文「あのファンの子か?」
『出処は違うっぽい…』
文「近くに他の子もおったんやろうな」
会話盗み聞きとか、こわこわこわ。
『文ちゃん、龍太くんも来たいって』
文「ちょっとスマホ貸して?」
『もー、余計なことしないで?』
文「妹との時間を邪魔した罰やで」
LINEを切ると、また2人で歩き出した。
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帰宅後
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室.文LINE
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。