第14話

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2020/07/10 12:00



康「なぁなぁ龍太くん」

龍「なにー?」

康「これとこれ、どっちがいいかな」



今日も楽屋では向井康二が雑誌を広げて、龍太くんにべったりです。

だいぶ見慣れた光景ではあるけれども…。



真「あなたちゃん、めっちゃ気にしてるやん」

『やって、真鳥くん、あんなん私でもやらんもん』



じーこは龍太くんの膝の上。
私は真鳥くんのヘアセット中。



真「行けばええのに」

『真鳥くんの髪の毛中途半端になるよ?』

真「それはいやー」

『それに楽屋やし…』

真「家やったら、やるん?」

『やらんよ!あんなベタベタ出来ひん』



龍太くんが嫌がったり、
恥ずかしがったりするのが目に見える。



_



じーこはええなぁ。
なんて思いつつ、わたしは道具のお片付け。

まだあの二人は一緒に居てる。



『あち、』



よそ見をするものじゃない…、
熱いままのヘアアイロンに触れてしまった。

誰や、コンセント抜かんかったの。



急いで流水で冷やしに行って、火傷に効く薬を探す。

指先がジンジンする…。



_



薬を塗って、アイシングして、
何とか腫れなさそう。

あの二人は、コンビニへ買い物に行ったよう。



真「もっと素直になりや」

丈「龍太くんにもっと怒ったってええんちゃう」



真鳥くんと丈くんにめっちゃ言われるけど、
わたしはわたしで長年のプライドもある。

と、龍太くんたちが帰ってきた。



2人でパピコ半分ことか、やってることカレカノやん。



『はぁ、何やってん、』

康「ええやろ」



思わず、口に出てたらしい。
じーこは気づいてマウントとってくる。

龍太くんは気づいてないらしい。



_



パピコを食べ終わった龍太くんは、
どうやら眠たいらしい。



康「龍太くん寝るんー?」

龍「腹いっぱいやねんもん」

康「じゃあ、俺も寝よー」



むむむ。



(小声)
真「ほら、はよ行けって」

『…嫉妬とかしてへんもん、』

真「めっちゃ嫉妬やん、ほらー」



ぐっと真鳥くんに背中を押され、龍太くんとじーこの横まで来る。



『まとくん、ちょっと、』

龍「あなた?」



やっと存在に気づいたように龍太くんがこっちを見る。



龍「って、どうしたん?!その手!!」



びっくりして起き上がった龍太くん。
わたし、さっきの火傷忘れとったわー。



『あー、アイロン触っちゃって』

龍「ちゃんと薬塗ったん?!」

『塗ったし、冷やしたよ』

龍「アイス食べてる場合ちゃうかったやんな?!」

『わたしも忘れとったもん、これ』



わたしのことで、あたふたしてる龍太くん見ると、愛されてるなーと改めて思う。



康「もーええわー、みっちーんとこ行こ」



やっとじーこも離れていきましたとさ!

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