1週間後
玲於eyes
本当はあの子に入ってもらいたかった
初めて会った時から他の奴とは違う
気がしてずっと考えてる
けど名前も知らない
クラスも知らない
何も知らないんだあの子のこと
だからきっかけが欲しかった
いつか会えたら生徒会に入ってって
言いたかった
けどもう明日第1回の会議だからもう
1年は決まってるんだろう
俺、、またしくじった
昼休み
1年の先生に生徒会会議が放課後あることを伝言してもらいにいく
1年の廊下を通ると見つけてしまう
あの子
周りからはキャーキャー悲鳴みたいな声が聞こえる
けどそんなのどうでもいいぐらい
何話そう、俺のことわかるかな?とか
考えてる
けど、弱い俺は話しかけることすら
出来ない
だから今までも自分のやりたいように
生きてこれなかったんだなって
最近つくづく思う
このままの俺じゃ
もうあの子と話すこともできないの
か?
どれだけ願っても
どれだけ思っても
何も変わらない
俺は自分が嫌いだ
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!