私が2時間寝ていた間に ゛なにか ゛を?
え?なになに全然わかんないんだけど…
手を顎に当てて考えるポーズをとり、しばらく考えた。
…全然分かんない…
「ふ、冗談冗談!なーんもしてない!俺寝込みは襲わないからね!!」
『…ん?寝込み゛は ゛?』
「ウンウン」
まふくんは重ねている手の力をギュッと強め、壁に手をついた。
これってもしや…壁ドォン!?
『あ、あぁぁぁ!まふくん!この体制は駄目!駄目だよ!』
「え?何で…?」
『こ、これ心臓に悪い!色々やばい…!』
握られていない方の手の袖で自分の口元を隠すと彼はクスリと笑った。
「何で緊張してるの?教えてよ」
『いや、それは…』
「意識してるの?」
『っ〜!』
「ふふ、そっかそっか」
まふくんの真っ黒が出た…やっぱりまふくんのイメージカラーは黒!真っ黒だよ!
って、何で手を絡めてくるのぉぉっ!!
『ス、ストップ!まふくんストップ!!
ほら、一旦離れよ!』
「一旦?」
『いや、ずっと!!!!』
くっ…首をこてんってしてくるのは可愛いけど!凄く可愛いんだけど!!無理!この状況は無理!!!
「ふふっ、もぉ〜゛僕 ゛のこと怖がりすぎ〜酷いよぉ〜!」
パッと離れたまふくん。あ、なんだぁ演技かぁ…。
そう思っていると、両頬をガシッと掴まれ「そんなわけないでしょ」と言った。
「やっと捕まえたんだもん。逃がすわけないよね」
『ひやぁぁ!やっぱり真っ黒!!!!!』
「覚悟しろ」と腰を引き寄せ床に倒れる。
この後時間を気にせず2人でゆっくり過ごしました。
そして無事(?)付き合うことになりました。
はい、拍手〜
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!