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懐かしく、見慣れた町並みを見てそう呟いた
この頃はただ、穏やかな時間だった。
行きたい所があった。
小さい身体で、身体の中で必死に呪力を練って
タッ、と飛び上がった。
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トボトボ歩いていく悟。
アイツ変わらないな。
ていうか、この前よりでかくなってる。
悟、結構優しかった。
産まれた時から蔑まれてきた、
私への同情か、共感か ────── 。
誕生日の日はやたら高いケーキを
入学式では、綺麗な花を
卒業式では、子供の舌に合わないご馳走様。
私の最後がどうなろうとも
たとえ命を落としても
全員助ける。
みんなに逢えて、幸せを実感する
恵まれているなと思う。
全員守ってみせる。
決意は高く、
皆を思い出す度に、口角を上げて頭を冷やした
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。